札幌に本社を置く上場スーパー、「アークス」(本社・札幌市中央区)、「マックスバリュ北海道」(同・同)、「北雄ラッキー」(同・同市手稲区)3社の4月度売上高は、消費が踊り場にきているような状況を反映した結果になった。20180526_134929(写真は、ラルズの「ビッグハウス新川店」)

 今年の4月は、昨年よりも土曜日が1回少ないという暦の関係があるにしても、それだけではない消費の潮目変化を感じさせる内容になった。
 アークスは、全店売上高が前年同月比98・1%、既存店売上高は同97・7%といずれも前年を下回った。客数は、全店が同97・2%、既存店が同96・9%で、全店ベースは昨年5月から12ヵ月連続で前年を下回っている。既存店も9ヵ月連続で前年を下回った。客単価は、全店が同100・9%、既存店が同100・9%だった。

 マックスバリュ北海道は、全店売上高が同103・4%、既存店は同100・6%になった。生鮮食品のうち農産、水産は勢いがなく畜産が生鮮分野をリードする構図になっている。惣菜関係もあまりよくなかった。

 北雄ラッキーは、全店売上高が同96・6%、既存店は同94・3%だった。生鮮食品は以前に比べて戻ってきているが、水産関係は依然厳しい状況。衣料も苦戦した。「岩内店」はリニューアル後に堅調に伸びている。客数は、既存店で同95・3%、客単価は既存店で同98・9%だった。

 3社から出てくる声は、消費の潮目変化。「4月は1点単価が下がった」、「買い上げ点数も下がった」という声や「売り上げを牽引してきた惣菜にブレーキが掛かり始めた」、「働き方改革で残業代が減った影響が消費に出てきた」等々。客数の減少傾向は続いており、これまでは客単価のアップで前年を超えていた。4月の買い上げ点数低下や1点単価の減少は先行きを見えにくくしている。
 ドラッグストアやコンビニエンスストアなど業態の垣根を超えた競争も激しさを増しており、各社は打開策を絞り切れていないが、販促強化は必至の情勢だ。


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