ニトリホールディングス(HD、札幌本社・札幌市北区、東京本社・東京都北区)は、かつて本社を併設していた札幌の旧物流センター(以下、札幌DC)を売却した。(写真は、ニトリの旧札幌DC)

 札幌DCは、1980年に稼働を開始した物流センター。札幌発祥のニトリの躍進を支えた物流センターで、一時期は、本社機能も併設した拠点だった。店舗網の拡大と業績拡大に伴い、物量が大幅に増加。増設や外部倉庫の賃借、他の物流センター拠点との在庫分散などで対応してきたが、ニトリ店舗の出店が続くことや電子商取引(Eコマース)需要の拡大など物量の増大が見込まれ、CO2排出抑制など環境負荷低減の必要性から、2022年8月、石狩市新港南2丁目に鉄骨造、耐震構造の地上1階建て、延べ床面積は、約2万3228坪(7万6786㎡)の石狩DCを稼働させた。

 それに伴い、札幌DCは稼働を休止、約3000坪の敷地と建屋の売却に向けた準備を進めてきた。ニトリHDは、昨年後半に入札を行い、このほど売却した。
 札幌DCの近くには、大林新星和不動産が延べ床面積約2万1489坪(約7万915㎡)のマルチテナント型物流施設を昨秋オープンさせている、札幌DCもマルチテナント型物流施設として活用されるもよう。札幌DCの土地建物は、当初はニトリの所有だったが、2010年8月にニトリHD移った。2024年2月末に、札幌新発寒特定目的会社(東京都千代田区)が取得している。
 札幌DCには、ニトリの初期のロゴマークが掲げられている。中でも鳥のマークは、今やここでしか見られないほど希少価値のあるものになっている。売却によって早晩、この鳥のマークも取り外されることになる。
※2024年4月12日記事一部訂正しました。関係者の皆さまにご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。


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