マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2024年6回目は、豊平区豊平1条10丁目の旧「北海道新聞豊平寮」。(写真は、解体工事が始まっている旧「北海道新聞豊平寮」)

 札幌市の豊平区と白石区の境界、白石区と清田区の境界、清田区と厚別区の境界を走る東北通沿いの「北海道マイホームセンター札幌会場」の隣にある旧北海道新聞豊平寮。1981年8月に建設された、鉄筋コンクリート造の4階建ての寮だったが、2003年12月からは、寮の役目を終え、LEE不動産(本社・札幌市北区)が運営するシニア向け賃貸住宅「リーハウス豊平」(60室)として利用されてきた。

 竣工から43年、建物老朽化もあって「リーハウス豊平」の運営を終了、2024年3月25日から解体工事が始まった。解体工事の発注者は北海道新聞社(本社・札幌市中央区)、解体業者は札真重機工業(同・同市北区)、工事期間は同年8月9日まで。敷地は、北海道新聞社が1978年3月に取得しており、面積は約580坪(1915・57㎡)。地下鉄東西線東札幌駅にも近い立地のため、跡地利用の需要は旺盛。北海道新聞社が自社利用するのか、売却するのかも注目される。


31人の方がこの記事に「いいんでない!」と言っています。