千歳市根志越2552番地11番地ほかの農村地域に巨大な建造物が、姿を見せ始めている。道央廃棄物処理組合(組合長・山口幸太郎千歳市長)が進めている焼却施設建設工事。作物が生育する畑が続く、一角にそびえ立つ鉄骨の枠組み。日に日に存在感を高めている。(写真は、道央廃棄物処理組が進めている焼却施設建設工事)

 この焼却施設は、千歳市、北広島市、空知郡南幌町、夕張郡由仁町、夕張郡長沼町、夕張郡栗山町の2市4町で構成する道央廃棄物処理組合が注文者になり、建設が進められている。2市4町は現在、それぞれの方法により焼却対象ごみを処理しているが、環境負荷の低減や経済的負担の縮減を目的として、この焼却施設を建設、2024年度から稼働させることにしている。建設は、防衛省からの補助金を活用して実施されている。

 総工費は、116億3800万円、設計・監理は日立造船・五洋建設・丹波組共同企業体、施工監理はドーコン、工期は2021年11月19日から2024年7月31日となっている。2030年度処理量として千歳市から1日78・1t、北広島市から1日27・9t、南幌町から1日1・6t、由仁町から1日1・1t、長沼町から1日2・6t、栗山町から1日4・5tの計1日115・8tを想定。1日24時間158tの処理能力がある全連続焼却式焼却炉(ストーカー炉)。1日当たりの運搬車両台数は、合計で片道240台を想定している。

 プラント排水は、施設内で処理して施設外に放流しないほか、焼却に伴って発生する熱を回収して発電を行い施設内で利用、余剰電力は電力会社に売却する。高い構築物のない農村地域に屹立(きつりつ)する焼却施設の骨組みは、遠くからでも望むことができる。その姿は2年後の竣工に向けて刻々と変化している。



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