札幌に本社を置く上場食品スーパー(SM)3社の11月販売状況は、各社とも厳しい状況で、既存店売上高はアークス(本社・札幌市中央区)、マックスバリュ北海道(同・同)がかろうじて前年並みを維持したが、北雄ラッキー(同・同市手稲区)は96%台に落ちた。IMG_5196(11月は野菜の相場安と後半の相場高によって生鮮食品が厳しかった=写真。本文とは関係ありません)

 アークスの11月売上高は、全店ベースが前年同月比99・8%、既存店ベースが同100・1%になった。全店ベースは2ヵ月連続で前年割れ、既存店ベースは2ヵ月ぶりに前年を上回った。

 客数は、全店ベースが同99・3%、既存店ベースが同99・7%になった。全店ベースは7ヵ月連続で前年割れ、既存店ベースは4ヵ月連続で前年割れした。働き方改革などによって実質の可処分所得が伸び悩み、来店頻度が少なくなっているためと思われる。客単価は、全店ベースが同100・6%、既存店ベースが同100・4%になった。

 マックスバリュ北海道の11月売上高は、全店ベースが前年同月比101・4%、既存店ベースが同100・0%だった。同社の既存店は、2014年4月の消費増税の反動減が出た15年3月を除いて80数ヵ月間、前年同月を上回る売り上げを確保している。11月は、「火曜市」で売り上げが伸びる火曜日が前年より1日少ないことなどもあって厳しかったものの、何とか前年並みを維持した。

 新店の「マックスバリュ北40条店」(札幌市東区)、「マックスバリュ新発寒店」(同市手稲区)、「ザ・ビッグ緑が丘店」(旭川市)は、いずれも予定通りの売上高になっており、「新発寒店」はSC(ショッピングセンター)内店舗のためピーク時に駐車場が不足する事態が起きている。

 北雄ラッキーの11月売上高は、全店ベースが前年同月比97・5%、既存店ベースが同96・6%だった。野菜の相場安が後半は一転、相場高になり消費者の買い控えが影響した。客数は既存店が同97・6%、客単価は既存店が同99・0%。

 新店の「西野店」(札幌市西区)は計画通り推移、10月にAコープ跡に居抜き出店した「シティマートなかゆうべつ」(紋別郡湧別町)も順調な立ち上がりを見せている。


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