シドニー五輪女子マラソン金メダリストのQちゃんこと、高橋尚子さん(40)が2日、野口観光グループの農業生産法人「のぐち北湯沢ファーム」(伊達市大滝区)内にある「Qちゃんファーム」農場で、かぼちゃの苗植え作業を行った。「種まき祭」と銘打ったこの催しには親子連れや友人同士約50人が参加、綺麗に耕された畑に青々とした葉がついたかぼちゃの苗を一つひとつ手作業で植えていった。(写真は、かぼちゃの苗を持つ高橋尚子さん)
 
 Qちゃんファーム」は、今年で3年目。Qちゃんと一緒に種植えや収穫などの農業体験ができるとあって人気が高く、農業体験ツアーを随時実施しているほか、この畑で採れた旬の野菜を自宅に届けるファーム会員制度なども用意している。
 
 この日は好天に恵まれたが、風がやや強く歩くたびに舞い上がる細かな土煙を気にしながら、参加者たちは腰をかがめて苗を丁寧に埋めて行った。
 
 Qちゃんは、「野菜作りをして初めて知ることが沢山あります。何よりも育てて食べる喜びを皆さんに感じてもらいたい」と挨拶。Qちゃんの座右の銘である《何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く》を紹介しながら、自らのマラソン人生の一端を披露、参加者たちに根を見たらそういう気持ちを持って欲しいと訴えていた。
 
 畑の標高は450mで春が遅く、秋が早いため農業ができる期間は短い。かぼちゃの作付けは0・5haの畑で行われ、用意された2000株の苗は1時間半ほどで土に植えられた。
 
 農場からは、大滝を代表する標高1300mの徳舜瞥山を仰ぎ見ることができる。今回植えたかぼちゃは、9月10日前後に収穫時期を迎えるが、「これから夏場に掛けて、あの山を見ながら草取りや肥料の散布に精を出すことになります」とQちゃんファームの担当者は語っていた。


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