札幌や旭川で「モリヒコ」のカフェ13店舗を展開するアトリエ・モリヒコ(本社・札幌市白石区)は、11月に中国・蘇州市を中心にカフェ3店舗を出店する。同社初の海外店舗で「モリヒコ」ブランドの浸透を狙う。近い将来には中国本土で100店舗体制の構築を目指している。(写真は、札幌・円山の「森彦」=アトリエ・モリヒコ提供)

 アトリエ・モリヒコは、1996年に古民家を利用したカフェ「森彦」を札幌・円山にオープン。オリジナルのコーヒーと路地裏の立地環境、内部の非日常の空間デザインなどがマッチして徐々にブランドが浸透。2011年は白石区菊水のボイラー工場跡を利用した「Plantation(プランテーション)」を開業。16年以降、店舗数を増やしている。

 中国への進出にあたり、同社は中国の古典舞台芸術「昆劇」の監督で蘇州市の再開発に関わっている蕭雁(ショウイエン)氏と提携、蘇州市の旧市街に残る歴史のある建物をリノベーションして店舗を構える。蘇州市を含めて周辺都市に11月から12月にかけて合計3店舗を出店する。

 アトリエ・モリヒコでは、今後新たな中国系企業と業務提携して数年内には中国100店舗体制を目指すことにしている。コーヒー豆などは現地で調達するため焙煎工場の設立も予定している。

 市川草介代表取締役・アートディレクターは、「中国ではまだ中国茶が主流でコーヒーカルチャーが十分に育っていない。しかし、今後は間違いなく中国茶からコーヒーに移行するのでコーヒーカルチャーを現地で普及させるためにひと役買いたい」と話している。


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