東京証券取引所1部と札幌証券取引所に上場しているカナモト(本社・札幌市中央区)は6日、札幌証券取引所主催による個人投資家向け会社説明会を開催した。昨年11月、18年間社長を務めた金本寛中社長(70)からバトンを引き継いだ金本哲男社長(57)が、集まった個人投資家に業績見通しや中期的な戦略などについて講演した。(写真は、札証で講演するカナモト・金本哲男社長)
金本哲男社長は、会社の概要や建設機械レンタル業界の推移について話した後、2017年10月期の業績予想、配当政策などについて話した。金本社長は利益率向上を目指して内部オペレーションの最適化を目指していることに触れ、「商圏ごとに建設機械にICタグやQRコードを導入して効率的な業務体制の構築を目指している。また、カンキやユナイト、ニシケンなど関連会社4社のシステムを統合、新レンタル業務システムとして閑散期と繁忙期の差を埋めていくような効率的な体制整備を図る」と述べた。
金本社長は、年間約1兆5000億円の市場がある建機レンタル市場で、カナモトは大手4社の2番手にいるとして、「東日本大震災以降で当社の規模は倍になった。当然トップを目指す」と力強く話した。
北海道のシェアは35・3%でトップを固めているが、東京を含めた西日本の展開はこれからという状況。金本社長「東京は20%成長を目指し、昨年3月に子会社化したニシケン(福岡)をベースに九州でのシェア拡大を図り、現状9%から20%を目指す」と強調した。また、名古屋地区はトヨタ関連の設備投資が安定的にあるため強化していく地区だとした。