「イトーヨーカドー帯広店」(帯広市稲田町南8線西10-1)が、2024年6月末にも閉店する見通しだ。イトーヨーカ堂(本社・東京都千代田区)が、テナント各店に閉店を伝えたもよう。「イトーヨーカドー」の首都圏重視が、より鮮明になってきた。(写真は、「イトーヨーカドー帯広店」)

 帯広市は、イトーヨーカドーの北海道1号店が出店した都市。1975年に中心部に出店、以降、1978年の苫小牧市、江別市、1980年の旭川市や函館市へと店舗を増やしていった。「帯広店」は、1998年11月に現店舗に移転オープン、今年が25年目。日本甜菜製糖(本社・東京都港区)帯広工場跡地を活用した大型商業施設「ニッテンスズランプラザ」の核テナントで、土地建物は日甜の所有。

 イトーヨーカ堂の店舗再編による首都圏強化で、同店の閉店可能性は高かった。資本業務提携しているダイイチ(本社・帯広市)は、同店と合同販促や、一部商品については共同開発も始めていた。ダイイチは、イトーヨーカ堂から店舗継承の依頼があれば是々非々で検討するとしていたが、今回、イトーヨーカ堂から継承の依頼があったかどうかは不明。

「藤丸」、「長﨑屋帯広店」に続く「イトーヨーカドー帯広店」の閉店によって、帯広市内に、大型商業施設がなくなる。「イトーヨーカドー」の道内店舗の閉店は、この10年間を見ても2013年9月16日の「新川店」(札幌市北区)、2019年1月20日の「釧路店」(釧路市)、同年9月29日の「恵庭店」(恵庭市)、2021年5月9日の「旭川店」(旭川市)、2022年7月3日の「函館店」(函館市)の5店舗にも及ぶ。「帯広店」閉店によって、札幌市内4店舗と北見市内1店舗の5店舗になる。



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