人口17万人の釧路市から「イトーヨーカドー」の看板が消えた。20日午後8時、釧路市新橋大通6丁目の「イトーヨーカドー釧路店」が37年間の営業を終了、撤退した。これで北海道のヨーカドー店舗は10店舗になる。(写真は、「イトーヨーカドー釧路店」=2014年12月27日撮影)

 イトーヨーカドー釧路店は、1981年7月にオープン(当時の人口は約22万7000人)。地下1階、地上3階建てで売り場面積は約2900坪(約9600㎡)。建物はサトービル(釧路市)が所有しており、イトーヨーカドーは賃借期限を迎える19年2月に契約更新をせず撤退を決めた。

「イトーヨーカドー」を運営するイトーヨーカ堂は、2015年8月に釧路市と「地産地消・地場産品販路拡大に係る連携及び協力に関する協定」を締結。釧路産の生鮮品を中心に農産・畜産・酪農・加工品などを幅広くPRするほか、地場素材を生かした惣菜や寿司、弁当の開発を進め、ネットスーパーの会員に向けて釧路産品をPRする協定だった。釧路店閉店によりヨーカ堂は事実上協定の拠点を失うことになる。

 釧路店閉店後の引き継ぎ店舗は「イトーヨーカドー帯広店」だが、釧路と帯広は高速道で125㎞の距離。また「イトーヨーカドー北見店」も一般道で157㎞離れており、商圏は重ならない。「釧路店」の売り上げは、釧路市内の他店舗に流れることになる。



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