2024年6月末に閉店する見通しの「イトーヨーカドー帯広店」(帯広市稲田町南8線西10-1)は大きな衝撃をもって受け止められているが、それと劣らぬ関心を集めているのが、同店内にあるファストフード店「ポッポ」の行方。帯広の「ポッポ」撤退なら残るのは、札幌市北区の「屯田店」1店舗になる。(写真は、「イトーヨーカドー屯田店」内のポッポ)

「イトーヨーカドー」のフードコートでは、定番のファストフードショップ「ポッポ」。独特の書体を使ったロゴマークが醸す昭和感と「フライドポテト」「たこ焼」「今川焼」「お好み焼き」「ラーメン」など、総合ファストフード店とも言える品揃えが懐かしさを募らせる。この「ポッポ」は、セブン&アイ・フードシステム(二番町本部・東京都千代田区)が直営、フランチャイズ運営していたが、2022年9月にイトーヨーカ堂(本社・東京都千代田区)に事業移管された。

「イトーヨーカドー」が全国で進めている閉店の一方で、「ポッポ」の閉店も続いている。道内を見ると、2019年7月に「琴似店」(イトーヨーカドー琴似店内=札幌市西区)、同年5月に「旭川店」(イトーヨーカドー旭川店内=旭川市、ヨーカドーはその2年後に閉店)に続き、同年9月には「イトーヨーカドー恵庭店」(恵庭市)閉店に伴い「恵庭店」も閉店、さらに2021年8月には「北見店」(イトーヨーカドー北見店内=北見市)も閉店した。

 これらの閉店によって、道内は「イトーヨーカドー帯広店」と「イトーヨーカドー屯田店」のフードコートにある2店舗に縮小。全国を見ても同様で、2021年に44店舗あったが、現在は38店舗になっている。こう見てくると、「ポッポ」閉店は、「イトーヨーカドー」閉店のサイドストーリーとして進行していると言えそう。

「帯広店」の閉店となれば、「ポッポ」は道内1店舗の貴重な存在になる。「マクドナルド」とは違うフライドポテト、「銀だこ」とは違うたこ焼。TV番組『マツコの知らない世界SP』でも取り上げられ話題となった「ポッポ」ならではの味は、まさに風前の灯火状態と言えそうだ。なお、「イトーヨーカドー帯広店」が閉店すれば、道内の「イトーヨーカドー」は、「北見店」と札幌市内の「琴似店」「屯田店」「福住店」(豊平区)「アリオ札幌店」(東区)の5店舗になる。


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