マックスバリュ北海道(本社・札幌市中央区)が、10月31日に十勝地区の「いちまる」2店舗を閉店する。いずれも小型店で採算ベースには乗っていなかった模様。消費環境が不透明な中、不退転の決意で不採算店を閉店させ、十勝地区の底上げを図る。IMG_5660(写真は、10月31日18時で完全閉店する「キャロットいちまる」店舗)

 マックスバリュ北海道は2015年10月、十勝地区で食品スーパーを展開していた「いちまる」の14店舗を承継、十勝地区に直営店舗網を構築した。しかし、「いちまる」の事業は赤字で、マックスバリュ北海道は店舗網を拡大したものの黒字体質の中に赤字を抱え込むことになり、十勝地区店舗のスクラップ&ビルド(S&B)による採算向上は喫緊の課題になっている。 
 
 これまで、小型店など不採算店の閉鎖と収益店舗を「マックスバリュ」に転換してきたが、今回、歳末商戦を目前に10月末で「いちまる西帯店」(帯広市西24条南2丁目1―4)と「キャロットいちまる」(帯広市西12条南14丁目2―9)を閉鎖することを決めた。「いちまる西帯店」は、1984年に開店、91年の増築を経て33年間、「キャロットいちまる」は1986年の開店以来31年間、それぞれ営業を続けてきた。いずれも30年超にわたり市民に親しまれてきた店舗だが、これ以上赤字を抱え込むことはできないとして閉店を決めた。
 
 承継した14店舗のうち今回の2店舗閉店によって閉店は合計5店舗になり、「マックスバリュ」に転換したのは5店舗、「いちまる」の店名で残るのは4店舗になる。早晩、この4店舗も転換か閉店が確実で、今期(2018年2月期)中に年間5億円の赤字の芽を摘む考えだ。



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