アークス(本社・札幌市中央区)、マックスバリュ北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・同市手稲区)の道内に本拠を置く上場SM(食品スーパー)3社の5月度売上高前年比が出揃った。それによると既存店は3社ともに100%近傍で客数の前年割れはアークス、北雄ラッキーの2社。土曜日が昨年より1回少ないことや天候の影響もあったものの、各社とも先行きを楽観視していない。5月は、消費の先行きを暗示する分水嶺の月となりそうだ。IMG_4915(写真は、マックスバリュ中札内店)

 アークスの既存店は前年同月比98・7%で新店を含めた全店ベースでも同99・7%だった。既存店・全店の売上高前年比が共に100%を割ったのは昨年6月以来ほぼ1年ぶり。
 客数も既存店が同98・6%、全店が99・6%でやはりダブルで前年を割り込んだ。全店ベースの客数前年割れは、2014年3月の消費増税導入前の駆け込み需要の反動減が出た昨年3月以来となった。
 客単価は、既存店で同100・2%、全店で100・1%だった。総店舗数は、341店舗で前年5月よりも17店舗増えている。
 
 マックスバリュ北海道は、既存店が同101・6%、全店が同119・9%だった。同社の既存店は、前年同月よりも3%程度の増加基調が続いていたが、5月はそれが半減した。これまで伸びを牽引してきた生鮮食品の勢いがやや鈍ってきたが、健康志向による機能性ヨーグルトや飲料の伸びが堅調で減速しているとはいえ成長トレンドを維持している。
 昨年後半に継承したグルメシティ店舗といちまる店舗を加えた全店ベースは、やや鈍ったものの20%近い伸びを維持している。
 
 北雄ラッキーは、既存店が同98・9%、全店が100・6%だった。土曜日が1回少ない日取りとゴールデンウイークの天候不順の影響があったが、後半に天候が回復して予算は確保した。衣料品は前年同月よりも伸びている。
 全店ベースの客数は同98・6%、客単価は102・0%になった。
 
 6月は天候が昨年よりも低温・多雨でプレミアム商品券の反動も現れそう。円高、株安などマクロ経済の動向も不透明のため個人消費は勢いを欠きそうだ。各社の販促戦略による差が出てきそうだ。
※2016年6月17日記事一部修正


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