2 立地環境(JR札幌駅に直結した好立地。右手の大型ビジョンが設置されたビルの7階に事務所がある=写真)

 ーー長谷川代表のキャリアからすると、裕福な家庭で育ったと思っていたのですが、決してそうではないとお聞きしました。

 長谷川 私の両親はともに道北の美深町の出身で、私の父は中学卒業後、親を継いで米作りの農家を営んでいました。しかし、当時の日本は米が生産過剰で減反政策が盛んに行われていました。父は私が生まれる数年前に農家を廃業し、わずかな補償金を手に札幌にやってきました。父はその後、建設現場で力仕事、母は病院の厨房で働いて家族を養ってくれました。

 私の方はというと、恥ずかしい限りですが、元々頭が悪いこともあり、高校では学年最下位の常連で、偏差値は20台、学力テストでは全国でも最下位レベルの成績を取ってしまうなど、合格できる大学なんてあるわけがないという落ちこぼれでした。当然ながら大学受験に失敗しました。しかし、そんな私に両親は1年間浪人することを許してくれました。私を見捨てずに学業を続けさせてくれた両親の思いが私の心に火をつけ、猛勉強の甲斐もあって浪人時代に偏差値を40も上昇させることに成功しました。

 そして両親は経済的に苦しい中、やっとの思いで私を東京の私立大学である青山学院大学に進学させてくれました。このことは今でも感謝の念に堪えません。その時から、将来は必ずや出世して両親の思いに応えようと心に誓いました。難関である不動産鑑定士試験に3度チャレンジするも不合格でしたが、それでも立ち上がり1日22時間の猛勉強に耐えて4回目のチャレンジで合格することができた。それも前述したような経緯があったからです。睡魔に勝つためにコーヒーの粉をこれ以上溶けないというくらいお湯に溶かして胃に流し込みましたが、疲労感だけはどうやっても解消せず、疲労困憊、衰弱しながら掴んだ合格でした。
 父は既に亡くなりましたが、不動産鑑定士試験に合格する姿を見せることができたのが唯一の救いです。

 ーー今後の不動産業界のトレンドをどう見ていますか。

 長谷川 オフバランス化への需要増を予測しています。これは、企業が財務体質の改善を図ることを目的に資産(不動産)を貸借対照表から外すことです。これにより金融機関からの評価を高めることができます。所有権は手放すことになりますが、適正な家賃を払うことにより運営は継続できます。売却により資金が潤沢になる利点もあり、その資金で設備投資をすることや新たな土地建物を取得して拠点を増やすこともできますので『攻めのスキーム』として利用することも可能です。 
 必ずしも土地建物の所有にはこだわらず、運営さえ継続できれば良いと考える病院や高齢者住宅、物流倉庫などが対象となります。弊社はこれらの物件を購入したいという投資家を抱えております。ぜひご相談ください。

 ーー本日はありがとうございました。

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