コープさっぽろ(本部・札幌市西区)は、札幌市との「健康寿命延伸に向けた包括的連携協定」にもとづき、店舗のイートインコーナーなどのスペースを利用した無料の「高齢者相談会」を始めた。専門の相談員が高齢者の健康や介護保険の悩みを聞き一緒に解決に導くもので、9日には札幌市東区の「新道店」(伏古11条3丁目)で開催、今後市内6区6店舗で月1回程度開催していく。IMG_5193IMG_5201(写真は、新道店で行われた高齢者相談会)

 コープさっぽろは、高齢者が安全に安心して暮らせるように、これまでは主として「宅配トドック」の届け出時に高齢者見守りを実施してきた。店舗は日常的な買い物のため多くの高齢者組合員が利用しているが、地域の交流拠点として高齢者の暮らしをサポートするような活用は少なかった。
 
 ただ、昨年5月から登別市の「しがイースト店」で地元の地域包括支援センターの協力を得て毎週木曜日の5%オフになるコープシニアデーに合わせて高齢者相談会がスタートしており好評。昨年10月からは釧路市の「貝塚店」、旭川市の「アモール店」、今年1月からは北斗市の「ほくと店」、苫小牧市の「ステイ店」で月1回程度の相談会を実施しているが、いずれも利用者が多いことから札幌市内でも定期的に行うことにした。
 
 コープさっぽろは、札幌市と「健康寿命延伸に向けた包括的連携協定」を締結しており、市の保健福祉局と協力。地域包括支援センター、介護予防センターなどとの連携により「新道店」でまず定期相談を始めることにした。
 
 この日は、イートインコーナーを「いきいき交流広場ちょこっと茶屋」と名付けて東区役所保健福祉課、東区介護予防センター伏古本町、東第2地域包括支援センターの専門員が参加。午前中2時間の間に20人近くが血圧測定を受けながら悩みを相談するなど高齢者が気軽に立ち寄る姿が目立った。
  
 コープさっぽろでは、市内6区に1店舗ずつモデル店を設けて毎月1回開催、店舗スペースを活用した高齢者支援を積極化させる。経営企画室社会福祉推進部長の渡部守明氏は、「高齢者の方々は心配事を気軽に相談する機会が少ない。店舗で定期的に開催することでお互いに顔見知りになり、困っていることを安心して相談できる場として定着させたい」と話している。
 なお、こうした高齢者の健康や介護などの相談会を地域支援機関と定期開催している食品スーパーには、ホクノースーパー「中央店」(札幌市厚別区もみじ台北7丁目)がある。


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