国指定の重要文化財である札幌市時計台があす6月1日から改修工事に入る。建物全体がシートで覆われるため外観も見ることができなくなる。補修工事は10月いっぱいまで続き、初雪が降るころにリフレッシュした時計台が姿を現す。IMG_3639(写真は、明日から改修工事に入る札幌市時計台)

 時計台の改修は20年ぶり。平成の大改修と言われたその改修は、1995年から4年間続いた。その間、休館していたため、「日本三大がっかり名所」と言われながらも、その姿を見られず残念な思いをした観光客も多かっただろう。

 今回の改修は当時と比べて短期間だが、それでも5ヵ月間に及ぶ。工事は外壁と屋根の部分のみだが、最初は内部も同時に改修する計画だった。しかし、調査をしてみると外側の痛みが激しいためまず外部から改修を進めることにした。

 改修費は約5500万円で半分は文化庁の補助金を受ける。白い外壁はエゾ松の板材、屋根は亜鉛引き鉄板を使っているため同様の材料で改修する。白い塗料はなるべく当時に近いものを使用するという。工事は高橋組(本社・函館市)が担当する。高橋組は道内の文化遺産の改修工事を数多く手掛けているその道のプロ。

 改修中は、足場が設置されてシートがすべて覆われるために外観も見えなくなる。このため市はシートに時計台の写真をプリントするほか、仮囲いのフェンスには時計台の写真をパネル展示する。さらに7月下旬から8月中旬まで市役所1階ロビーで時計台の写真展も開催、時計台を見られなかった観光客に楽しんでもらうようフォローする。
 旧札幌農学校演舞場だった札幌市時計台は、国指定の重要文化財だけにあまりピカピカになってしまうと有難さは半減する。年輪を感じさせつつ風雨に耐えるような“ほどほど感”をどう出すか、高橋組の力量にかかっていると言えそうだ。


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