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 ――冬季オリパラの期待度を聞かせてください。

 髙橋 1972年の冬季五輪の際には、『虹と雪のバラード』ではないが文字通り新しい街、美しい街ができた。あれから50年近くが経ち、生まれ変わるタイミングにあらためてオリパラを開くのは北海道、札幌のリニューアルには良いタイミングだと思う。インバウンドにどんどん来てもらうとすればバリアフリー化なども必要になる。道民、市民にとって住みやすい街、観光客が心安らぐ街に生まれ変わる良いチャンスにもなる。

 15年10月に官民で設立された「冬季オリンピック・パラリンピック札幌招致期成会」の顧問に私も就任しており、引き続き関係機関と連携のうえ、札幌招致の実現に取り組んでいきたい。

 ――JR北海道の路線縮小問題についてどう考えますか。

 髙橋 JR北海道の最大限の経営努力、沿線住民の自助努力、それを前提として道固有の事情で困難な路線については皆で連携、協力していくことが必要。最終的には地域の人が汗をかいた中で、おそらく国の支援は必要になってくるので、まずは地域で協議してそれぞれがしっかり役割を果たしたうえで(国に)お願いに行くのが筋だと思う。

 ただ、それだけではなくて、JR北海道の成長戦略をしっかり議論しないといけない。縮小均衡で税金を投入して経営が安定すればいいのかというと、決してそうではない。北海道新幹線の早期の札幌延伸を実現させて新幹線効果をフルに発揮しなければいけない。いずれにしても、JR北海道の収益アップになるような成長戦略をしっかり議論する必要がある。

 ――7空港一括空港民営化への期待は。

 髙橋 道外との移動手段の9割近くを航空が担っており、空港は、交通ネットワークの拠点。各圏域のビジネス・観光の拠点である7空港を同一事業者が運営することで、戦略的な航空路線誘致、空港と都市・観光地を結ぶ二次交通の充実が全道的な視野で進められ、広域観光振興、地域活性化につながると期待している。

 当会は16年3月、道内における空港民間委託の対象として7空港が望ましいこと、道内企業が主要な役割を担うことが望ましいことなど「道内空港の民間委託の方向性」について考えを取りまとめ、知事に提出している。この年の5月には、道内4経済団体で「道内空港民間委託研究会」を立ち上げ、141企業団体の参加のもと計6回の研究会を開催、民間委託に関する情報提供を行ってきた。

 またその年の10月には、同一事業者への一括委託が可能な制度設計とすること、地域との連携施策に関する提案を事業者に求め重点的に評価することなどを盛り込んだ要望書を4団体連名で取りまとめ、7空港の設置管理者である国、北海道、旭川市、帯広市に提出した。17年7月から9月にマーケットサウンディングが行われ、18年2月ころに策定・公表予定の実施方針に経済界の要望が反映されることを期待する。

 ――IR(統合型リゾート)についてはどう考えますか。

 髙橋 IRについては、カジノ施設の設置に関してギャンブル依存症の増加やマネーロンダリング(資金洗浄)の温床となる懸念など、問題点が多く指摘されている。一方で、カジノ、会議場、宿泊施設の建設需要や雇用創出、MICE誘致、観光振興など地域経済活性化の起爆剤として非常に大きな効果が期待できる。

 16年に施行された「IR整備推進法」において、施行後1年以内を目途に必要な法制上の措置を講じるとされたことを受け、17年7月に政府の有識者会議が制度概要を取りまとめ、8月には全国で制度概要に関する説明・公聴会が開催された。今後、問題点に対しどうセーフティーネットを用意するかを含め、国民の多くが納得する形で議論していくことを期待したい。当会としては、今後のカジノ運営ルール法制化を注視しつつ、対応の検討を進める。

 ――最後に18年のキーワードは何でしょうか。

 髙橋 18年は北海道にとって節目の年になることは間違いない。冒頭で言ったように北海道命名から150年目の年であり、150年事業を通じて世界に北海道を発信、食の輸出と観光振興に繋げていく年でもある。また、道内空港民間委託の実施方針が公表され、委託先の選定作業がスタートする年であり、JR北海道問題についても一定の結論を出す年になる。

 さらに、準天頂衛星みちびき4基体制の下、スマート農業、自動運転等、IoT利活用が本格化する年であり、大樹町から宇宙空間に向けてロケット発射実験が計画されている年でもある。課題解決と新時代の基点となる重要な1年になるだろう。