コープさっぽろ(本部・札幌市西区)の取引先など約920社・団体で組織する生協会(会長・平公夫ナシオ社長)は11日、札幌市白石区の札幌コンベンションセンターで2018年度定期総会を開催した。約500社、1000人が参加した総会でコープさっぽろの大見英明理事長は、特別報告を行った。昨年10月と今年4月に視察した米国の流通事情について報告したもので、ウォルマートの変化やアマゾンの実相などを語った。報告の概要を2回に分けて掲載する。IMG_3908(写真は、生協会定期総会で特別報告をする大見英明理事長)

「アマゾンによって米国の非食品チェーンの閉鎖は加速度的になっている。アマゾンは全米で456店舗を展開しているSM(食品スーパー)のホールフーズを買った。店舗から自宅配送するネットスーパーをするのではと言われていたが、現時点でも生鮮品、特に農産物は30%値下げしてアマゾンプライム会員に誘導している段階で、ネットスーパーは本格的にやっていなかった」

「アマゾンとの競争でも高い成長力を持っているSMはどこか。1つはトレーダージョーズだ。PB比率が85%と高く、品質が良くてオーガニックにも強い。知識層が支持している。我々も、同社に学びながら商品開発をさせてもらう考えだ。
 もう1つ、ロサンゼルス郊外に生鮮に特化したスプラウト・ファーマーズ・マーケットがある。ここも、オーガニックを中心とする高い鮮度の商品を提供するスーパーだ」

「アマゾンを利用する世代はECサイト(電子商取引)の抵抗が少ない。リアル店舗とECサイトのシームレスな関係は、これからの時代に用意しなければ取り残される。ECサイトとリアルのシームレス化は、コープさっぽろの課題になると認識している」

「全米最大のSMチェーン、ウォルマートはどうなっているか。その動向を探るため3店舗を視察して、顧客の買い物行動を見た。標準サイズは4~5000坪で、SMは1100坪で統一されている。売り場には案内役がいて買い物客との接点を大事にしていることがわかった。完全なセルフサービスではなく、人ができることはどんどん人でしようということが窺えた」

「買い物時間の削減を目的に、ECサイトで注文してまとめて店頭で引き渡しするウォルマートピックアップというサービスを3年前から準備して本格的に全店で展開している。店舗で誰が利用しているかを観察したが、あまり利用されていなかった。ECサイトで注文して自宅で引き取るには有償・追加料金がかかる。買い物の時間削減を目的に店頭で引き渡すだけではなかなか利用が厳しいことがわかった」

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