IMG_9720IMG_9712 大雨による千歳川の濁りで11日夜から大規模な断水が続いた江別市。12日は市内の3万3千世帯、約7万5千人に影響が及んだが食品スーパー各店も断水への対応に大わらわだった。「マックスバリュ上江別店」(上江別)では惣菜や、弁当、水産関係で店内調理ができず売場スペースは商品がない状況。買い物客への対応として飲用給水車1台を急遽手配、午後から買い物に来たお客に給水支援を行った。(写真は、マックスバリュ上江別店で給水支援した飲用給水車と弁当類が作れず商品が並べられなかった平台=2014年9月12日午後撮影)
 
 マックスバリュ北海道では、江別市内にある2店舗のうち、「ザ・ビッグ江別店」(野幌町)は大型スーパー跡への居抜き出店だったため貯水槽が設置されており数日間は対応可能なため営業に支障は出なかったが、水道水を利用している「マックスバリュ上江別店」は断水の直撃を受けた。同店には11日夜からペットボトルの水を買い求めるお客が増えたため、12日朝には20箱を用意したが朝9時の開店から5分ほどで売り切れた。その後追加で用意したため十分な量が確保された。
 
 影響を受けたのは店内調理をしている総菜や水産加工品。「水が使えないので弁当や惣菜、刺身は作れず、揚げ物だけは何とか対応できた。12日はフードデーでお客様が多い日なのですが、断水は自然災害でもあるので仕方ありませんね」と宮本雅弘店長はあきらめ顔。
 
 同店では、お客への支援として飲用給水車を手配するとともに仮設トイレも4基を店の横に設置するなどして対応した。「給水車や仮設トイレを用意したのは初めて」(広報)という。
 
 コープさっほろは、「野幌店」(野幌松並町)と「えべつ店」(元江別)の市内2店舗が共に断水したが、ローリーで水を運び店舗用貯水槽に補給して対応。惣菜類や水産品の店内調理が通常通りできたほか、近くにある物流センターからも商品を補給した。横澤秀明店舗本部長は、「2007年6月の北見で起こった断水や13年2月の網走での大規模断水を経験しており緊急時の対応である程度ノウハウができている。今回もできる限りの緊急対応をした」と言う。店内のトイレも利用できた。
 
 アークスは子会社のラルズが市内で4店舗を展開、そのうちで断水したのは「ビッグハウス元江別店」(元江別本町)の1店舗。アークス広報は「近隣の店から惣菜や水産加工品は補給してほぼ従来通りの対応ができた」としている。トイレは使えない状態だった。 
 イオン北海道の「イオン江別店」(幸町)は地下水を利用しているため断水の影響は受けなかった。
 
 食品スーパーや大規模スーパーは、食のインフラとして住民の生活を支えているだけに断水など非常事態への対応も各社各様に積み上げられているようだ。なお、江別市は断水の完全復旧は13日の午後6時になるとしている。


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