IMG_3683 日本銀行札幌支店は24日、7月の金融経済概況を公表した。「北海道地域の景気は、緩やかに回復している」と全体感を据え置いた。(写真は、日銀札幌支店)

 公共工事の発注の動きを示す公共工事請負金額は、高水準で推移しているが前年を下回っている。輸出は、アジア・北米向けの食料品に加え、アジア向け化学製品などが増加。
 個人消費は、雇用・所得環境が着実に改善する中、消費マインドが徐々に明るくなっていることから回復している。大型小売店の衣料品は夏物販売が札幌圏を中心に好調、食料品は生鮮食品や惣菜を中心に堅調。高額商品も腕時計を中心に好調に推移している。コンビニエンスストアは新商品、道内限定商品の販売が好調、新規出店効果などから札幌圏中心に堅調に推移している。
 
 観光は、国内では個人観光客が好調で前年並みの高水準。外国人観光客はアジアを中心に一段と増加している。支出額も増加傾向。内外観光客とも宿泊単価は上昇、札幌市内ではリーマンショック以前の水準まで回復。道民の旅行動向は、国内旅行は関西方面中心に増加、持ち直している。海外旅行はアジア方面の旅行が持ち直しているが円安による料金高止まりや地政学上のリスクが意識されて減少している。
 
 鉱工業生産は、電気機械が携帯電話向けや車載向け中心に、輸送機械は北米向けを中心に増産。金属製品は道内外建設関連向けを中心に高めの生産水準。鉄鋼は自動車向けが堅調、配管向けが増加。
 食料品では水産加工品で原材料調達の困難化の影響がみられるが乳製品で生乳生産が増加しているため持ち直している。窯業土石では公共投資の減少に加え大型民間投資が一服しているため生産水準は低下。紙・パルプは新聞用紙や印刷用紙中心に低水準で推移している。詳細は、http://www3.boj.or.jp/sapporo/pdf/jikei27/s201506.pdf


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