イオン北海道・小寺博之新社長インタビュー「4業態の強さを再構築」「GMSを地域のインフラにする」「トライアルやドンキとの戦い方」

流通

 ――道内に進出してきた「ロピア」や低価格の「トライアル」の影響は受けていますか。

 小寺 「トライアル」さんもそうですが、「ドン・キホーテ」さんも以前と比べて食品を強化しています。北海道の「ドンキ」さんは、食品をフルに揃えている店舗は多くなかったのですが、6月にオープンした「北見店」(北見市)は食品強化店舗になっています。「トライアル」さんと「ドンキ」さんは、DS業態ではありますが、北海道ではGMSに近い存在です。ですから、地方では「イオン」と同じような位置付けになっています。

「トライアル」さんは、衣料や住居余暇の低価格・コモディティに特化されているので、GMSは「イオン」だけと言っていては、お客さまの支持が離れていくかもしれません。「イオン」は低価格・コモディティの他にも中~高価格・アッパーも品揃えできるのが強みです。コモディティからアッパーまできちっと対応していくことで差別化を図っていきたい。

 ――「トライアル」「ドンキ」との食品の戦い方は。

 小寺 「ドンキ」さんもPBを持っていて、それが強みです。私たちも「トップバリュ」や「ベストプライス」があります。低価格という面では、「ベストプライス」の強化が武器になります。もう一つは、イオングループ全体を使ったNBなどの共同調達によるスケールメリットがあります。それらを活用して2社にはない強みを生かし、お客さまに値ごろな価格で販売できればと思っています。

 ――「ロピア」はどう見ていますか。

 小寺 「ロピア」さんが出てきても、当社の売り上げは下がっていません。元々、「イトーヨーカドー」さんが営業していた店舗跡に出店していることが多いので、ヨーカドーさんのお客さまの中には「ロピア」さんの品揃えにフィットしていない方もいらっしゃるので、そのお客さまたちが私たちの店舗に来ていただいているケースもあります。「ロピア」さんが近くにあるお店の売り上げは落ちていませんし、むしろ伸びています。「ロピア」さんは、肉を中心に広域に人を呼び込むモデルなので、周りの店舗が薄く広く影響を受けているのではないでしょうか。

 ――「アークス」「イオン」「コープさっぽろ」の道内3極で意識するのは、どこですか。

 小寺 アークスを意識しなければいけないと思います。2002年頃に札幌で働いていた時と、今回赴任した時に一番違うと感じたのはラルズさんの店舗でした。「ビッグハウス」から「スーパーアークス」に転換され、品揃えではGMS的な商品をどんどん入れられている。また、ホクレン商事さんも元気だと思います。特に最近の「FoodFarm」のお店は、売り場の出来栄えが良いと感じています。スーパー3強などとは関係なく、小売で働いているものとして、良いと思った店は学ぶべきだし、見に行くべきだと思います。気になっている店舗は他にもあります。

 ――最後に、趣味を聞かせてください。

 小寺 学生時代にバックパッカーだったので、今でも北海道のいろんなところを見に行くのが好きです。ただ、今の立場になってからは、自分で車を運転して回れなくなったのが残念です。今の季節なら美瑛、富良野に行きたいですね。昨年は自分で車を運転して行きましたが、今年は諦めなあかんかなと。

 私は、小売が好きでこの業界に入りました。イオンリテールでも改装や新店を手掛けてきましたが、オープンしてお客さまが入った時のワクワク感はとても好きです。改装や新店のオープン時の私のテンションの高さを従業員の人たちはよく知っています。それまでの準備やオープン後も大変でしんどい面もありますが、率直に言って楽しいのです。

 ――ありがとうございました。

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