アークス新事務棟建設工事進む、前身の大丸スーパー、ラルズ時代を含めて初めての新築自前のオフィス棟

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 アークスが本社隣接地で行っている事務棟建設工事が8月末完成に向けて急ピッチで進んでいる。すでに予定の4階部分まで鉄骨が組みあがり、既存の本社ビルとのツインビルの外観が整ってきた。事務棟の投資額は4億円程度と見られ、完成後の9月には新組織体制を作って「アークスグループ全体のトータルコントロールを行う」(横山清社長)部門が入る予定。(写真は、8月末完成に向けて工事が進むアークス事務棟、奥のビルがアークスとラルズが入る現在の本社ビル)
 
 事務棟を建設しているのは、札幌市中央区南13条西11丁目にあるアークス本社ビルに隣接した土地で、駐車場として利用していたところ。このスペースを使って敷地面積512㎡、地上4階建て、延べ床面積は約1537㎡の新ビル建設を進めている。
 
 現在グループ9社の事業会社を抱えており、9月1日からは岩手県盛岡市に本社を置くジョイスも完全子会社としてグループ入り、これで傘下に10社の体制になる。こうした、規模拡大に伴ってガバナンスの充実と持ち株会社の機能強化を進めるためにラルズとは独立した事務棟が必要になるとして建設を進めているもの。
 
 アークスは今年で設立10年になるが、アークスの中核企業となったラルズ時代を含めて本社等の事務棟を新築するのは今回が初めて。89年に前身の大丸スーパーと道内で百貨店「金市舘」を展開していた丸友産業と合併して「ラルズ」が誕生したときには、金市舘が倉庫として利用していた札幌市豊平区平岸に本社を置いた。
 
 その後、02年11月のアークス設立後もここに本社機能が置かれ、20年間に亘って使われてきた。
 
 現在のアークス本社とラルズ本社が入るビルは、土木建設会社の日特建設が本社ビルとして利用していたビル。この場所は、50年ほど前に横山氏が営業部長としてスーパー経営を任されて最初の店を開いたところに近い。日特の創業者の一人である松井直夫氏の自宅も近くにあって、当時横山氏はその松井氏の自宅に商品を届けることもあったという。
 
 そんな縁から、売りに出されていたこのビルを08年に取得し同年9月にアークスとラルズの本社を移転した。
 
 現在、建設中の事務棟は横山社長がスーパー経営に乗り出して51年目にして初の自前の本社ビルになる。
 
 ところで、アークス社長室には、備えつきの椅子が8つある会議テーブルがあるが、これは30年近く横山社長が愛用しているテーブル。「オカムラが札幌で開いたビジネスショーで見つけたんだが、売れ残っていたから『それどうするの』と聞いたら、東京に送り返すと。それじゃ船賃のほうが高いだろうと200万円のものを50万円で買った」(横山氏)というテーブルだ。9月の新事務棟の完成で、このテーブルも新たな居場所を見つけるのか。

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