道警裏金問題のキャンペーン報道で日本新聞協会賞などを受賞した北海道新聞取材班メンバーだった佐藤一整理部記者(49)が、妻への暴行の疑いで逮捕されていた問題で、札幌地裁は札幌地検の拘留申請を認め10日間の勾留が決まっていたことが分かった。夫婦間の暴行事件でこうした拘留が認められるのは珍しく、この期間に道警と地検は証拠固めをして刑事事件として扱うかどうかを決める。(9月26日現在、写真は北海道新聞本社)

 

 佐藤記者が現行犯逮捕されたのは、21日の午後10時5分ころ。自宅マンション近くの自動車整備工場の敷地で暴行し血を流している女性を一般人が目撃、警察に通報して駆けつけた警官に現行犯逮捕された。夫婦間の諍いであれば、痴話げんかとして逮捕されることは少ないが、現行犯逮捕されたことから暴行が常態化していたか、もしくは妻の事件化への強い意志があったものと思われる。

 
 逮捕後の流れは、道警が48時間以内に地検に身柄を送り、地検は3日間のうちに地裁に拘留申請をするか釈放するかを決めなければならない。
 通常であれば、この期間中に容疑者が暴行を認めたり、被害者が被害届を取り消すことで勾留が解かれるかまたは事件にならないことがある。とりわけ夫婦間であれば、事件に発展することは少ない。

 
 しかし、今回の場合は佐藤記者が容疑を否認し続け、妻も被害届を取り消さないため、地検は24日に地裁に対して10日間の勾留請求をして地裁はそれを認める判断を下した。
 勾留決定によって佐藤記者は札幌拘置支所か札幌中央警察署の留置施設のどちらかに拘留されているものとみられる。

 
 佐藤記者は、道新が新聞協会賞や菊池寛賞などを受賞した道警裏金キャンペーン報道取材班の中心記者として活躍した。一方で、道警裏金問題を著した単行本の記述を巡って道警元総務部長の佐々木友善氏(68)から損害賠償の訴えを起こされ、最高裁は昨年6月に上告棄却、佐藤記者らの敗訴が確定している。
※2012年10月5日一部修正(拘留→勾留に)