高橋はるみ知事が3日、4月に行われる知事選に3選出馬することを正式に表明した。淡いグリーンの服に左の胸元には手製のブローチ。出馬会見に気負いはなく、当初予定の30分をきっちり守りつつ、コンパクトで漏れのない会見は2期8年の自信をたっぷり表していた。


2期8年の実績としてあげたのは、1期目の新函館までの北海道新幹線着工と知床の世界自然遺産への登録、2期目のドクターヘリ3機体制、道議会とのコラボレーションの中で制定した道障がい者条例。もともと経済官庁出身だけに福祉や医療関係には政策のノウハウがなかった高橋知事だが、「何事にも一生懸命やる性格なので」(高橋知事)、2期目には医療福祉で実績を作り、経済に強い知事というイメージからの脱皮を果たした。
心残りになったこととして挙げたのは、8年前に知事に就任してから4ヵ月後に日高、十勝を襲った大台風や2期目の直前に佐呂間で起こった大竜巻、そして2010年の上川管内での大豪雨があるとした。
中でも昨年の大豪雨では道職員の不適切な対応が問題になったことに触れ、「あってはならないことで、道民の皆様からもお叱りを受けた。8年間、私は何をやってきたのだろうと辛く申し訳ない気持ちでいっぱいだった」と述べた。
1期目、2期目と同様に自民党と公明党の支援を受けるかどうかについて聞かれた知事は、「私の基本的なスタンスは道民の皆様と連携を取りながら仕事をすること。そうは言っても広大な北海道で選挙を戦うには政党の関係がなければなかなか難しい」とし、全国知事会で3人の女性知事と一緒になるとポスター貼りのことが話題になるという。
「小さい面積の自治体なら自前でできるかも知れないが、北海道ではポスター貼りでも組織のバックがなければ難しいかなということを実感として思っている。ポスター貼りだけではないが、今後応援したいというグループや政党を含めて政策的に合致すれば応援をお願いしたい」と政党とは適度な車間距離を取ることを明らかにした。
この日、高橋知事は北海道神宮で関係者と共に初詣、必勝祈願をしたが、偶然民主党衆議(道2区)の三井辨雄さんと鉢合わせに。高橋知事と三井さんはお互いに握手。知事は「三井さんは国交省副大臣。『開発予算で今後も連携を取っていきましょう』と挨拶をしました」と言い、政権政党とも友好関係を保つことを宣言していた。
高橋知事は「8年間、道内を回り地域のことは一番良く知っている。地域に徹底的にこだわる」と3選勝利に強い意欲を示した。
(写真は、3選出馬を表明する高橋はるみ知事)

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