規格外品のメロンを有効活用――セイコーマート(本社・札幌市中央区)が2006年から季節限定で始めた北海道産の規格外メロンから搾った果汁を使ったオリジナル商品の販売が大きく伸びている。今年はアイスや大福、飲料など17アイテムに増やしメロン果汁利用の商品を昨年比倍増の350万個販売する。DSC_7291(写真は、北海道メロンフェアを実施しているセイコーマート店舗)

 セイコーマートが道産メロンの果汁を使った商品を開発したきっかけは、2005年に留萌管内苫前町のメロン農家から寄せられた依頼だった。メロンは生産する過程でどうしても表面に傷ついたり、ツルがなかったり網目の見た目が悪いなど規格外品が出てしまう。外見が異なるだけでメロンはメロン、中身は規格品となんら変わらない。
 
「何とか商品にできないか」と農家の要望に応え、06年に道産メロン果汁を使ったオリジナル商品を開発、季節限定の商品として販売を開始した。
 これが当たって9年目の14年にはメロン商品が170万個も売れるほど伸び、原料となるメロンの使用量は当初の70倍まで膨らんだ。さらに今年は、アイスや飲料などのバリエーションを追加してアイテム数を17に拡大、昨年比倍増以上の350万個の販売を見込む。
 
 セイコーマートでは、既に5月25日(月)から道内1060店、関東98店で「北海道メロンフェア」を実施しており6月14日(日)まで続ける。また、08年1月に締結した北海道との連携協力協定に基づく協働事業にこのフェアを位置づけて「愛食運動」としても推進する。規格外の道産メロンに光を当てたこの取り組みは、製造・物流・小売までチェーン展開しているセイコーマートグループならではの成功例と言えそうだ。


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