HBC(本社・札幌市中央区)は、本社新社屋での業務移行に伴い旧社屋(北1条西5丁目2番地16)の解体工事を進めている。跡地にはNTT都市開発(同・東京都千代田区)がホテルやオフィス、商業施設が入る複合高層ビルを建設する予定。(写真は、解体工事にHBC本社旧社屋)
HBCは、20年3月末に東側隣接地の旧HBC立体駐車場敷地に新社屋を竣工。9月21日に新社屋からラジオ放送、10月12日からテレビ放送をそれぞれスタートさせている。これに伴って、旧社屋の解体工事に入った。
旧社屋は、1959年9月にHBC会館として竣工した地下2階、地上6階建て。設計は久米設計の前身である久米建築事務所、施工は松村組(本社・東京都千代田区)だった。建物は1961年に日本建設業連合会の第2回「BCS賞」(当時は建築業協会賞)を受賞。建物はその後、松村組がリニューアルを行って利用されてきた。
解体期間は、20年10月1日から21年7月末まで。新社屋を施工した熊谷組北海道支店(札幌市中央区)が解体工事も行っている。現在、旧社屋の地上2階部分に朝顔と呼ばれる落下防止部材が取り付けられ、3階までフェンスで覆われている。最上階壁面の「HBC」の赤色ロゴやアンテナ鉄塔は残っており、61年間の雄姿をわずかに偲ぶことができる。
建物解体後は、約1400坪(約4600㎡)の敷地を利用してNTT都市開発がホテル、オフィス、商業施設が入る地下2階27階建て、延べ床面積約1万8000坪(約6万㎡)の複合高層ビルを建設する計画。21年に着工、23年完成予定でHBCは土地の賃貸収入などを得る見込み。