札幌大学ロシア語専攻の特任准教授が同大学から合理的理由について説明のないまま雇用契約を終了させられたとして、同大学を札幌地方裁判所に訴えた「札大雇い止め訴訟」。原告の特任准教授を支援する同大OBや教職員が「支える会」を結成、全国から集まった約3800人の署名を23日、同大学に手渡した。IMG_8914(写真は、集まった署名を札大の武田修一理事(=左)に、提出する支える会代表の三ツ野豊さん。23日午後2時過ぎ、札大中央棟2階会議室で)

 特任准教授は2010年から7年間、継続的に雇用され、労働契約も5回更新されてきた。現学長や理事からも2017年度以降の雇用継続を示唆する発言を受けていたが、今年2月同大は一方的に雇用契約を終了した。

 特任准教授が札大を提訴したのは今年3月10日。この提訴に伴って特任准教授を「支える会」が同大OBや現役、OB教職員を中心に結成され、署名活動、カンパ、裁判傍聴などの活動を行ってきた。支える会は、全国のOBや一般市民を中心に署名を集めたところ、これまでに3785人、3団体の署名が集まった。

 23日、支える会の代表や有志、支援団体など10人が同大に署名を手渡した。支える会代表の三ツ野豊さんは、「教職員と大学側が裁判をしていることは異常な状態。理事長も交代しているので良い方向にもっていければと思っている」と話した。
 署名を受け取った武田修一理事は、「本来は雇用の案件が裁判にならないのがベストと感じている」と述べていた。
※2017年11月7日、記事一部訂正しました。

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