札幌の今、解体ノート㊱東区北44条東8丁目旧「禎心会病院」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の36回目は、東区北44条東8丁目の旧「禎心会病院」。(解体工事が始まっている旧「禎心会病院」)

 札幌を南北に走る通称北光線(東8丁目篠路通)。その通り沿いの東区北44条東8丁目にあるのが旧「禎心会病院」。この病院は1984年にスタートし、北光線の北の目印でもあった。禎心会病院は、2015年11月に東区北33条東1丁目の旧石狩街道(東1丁目通)沿いに新築移転、名称も「札幌禎心会病院」に変わった。旧禎心会病院の跡には、「禎心会北44条クリニック」が入った。そのクリニックも2022年8月に北45条東9丁目に移転、「禎心会北45条在宅クリニック」と名称を変えた。

 竣工してから38年目の建物は、今年8月から解体工事が始まっている。注文者は敷地の大半を所有している社会医療法人禎心会(札幌市東区)。解体工事は、北日本総業(江別市)を元請けに、有限会社アオイ工業(石狩市)、ケンセイ社(札幌市豊平区)、ライフニックス(同市北区)、Y&Yコーポレーション(同市白石区)の5社。解体期間は2023年3月31日まで続く。土地には8億円強の根抵当権が設定されている。

 土地は建物解体を条件に売却先が決まっているというが、現時点では明らかになっていない。土地は裏通りにも面しており、約1500坪と広いため跡地利用に関心が高まっている。用途地域は北光線側の3分の1が近隣商業地域で18mの高度地区、裏通り側の3分の2は、第一種低層住居専用地域、10mの高さ制限がある。周辺は戸建て住宅が広がっている。

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