マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の30回目は、中央区宮の森4条1丁目の旧「パーラー太陽宮の森店」。(写真は、解体工事が始まっている旧「パーラー太陽宮の森店」)

 北5条手稲通と札幌環状線の交差点南西角に立地している旧「パーラー太陽宮の森店」。隣接するサザエ食品本社工場とともに長く街角の風景をつくってきた。太陽グループ(本社・札幌市中央区)がこの店舗をオープンさせたのは、2003年12月。自社物件のパチンコホールとして営業を続けてきたが、パチンコ事業を縮小している同社は、2022年2月20日に閉店、運営期間18年2ヵ月で営業を終了した。

 土地建物は太陽グループの太陽流通(同・同)が所有していたが、今年4月にイエローハット(同・東京都千代田区)が取得。イエローハットはカー用品販売の「イエローハット」を直営、フランチャイズで全国展開している。そのイエローハットが注文者となって旧「パーラー太陽宮の森店」の解体工事が進められている。解体期間は、2022年5月23日から同年11月30日までとなっている。解体を行っているのは本間解体工業(本社・札幌市西区)。

「イエローハット」は現在、札幌市内7店舗を含み、道内で34店舗を展開している。札幌市内では白石区、豊平区、厚別区、清田区、手稲区、西区、東区に店舗があるが、中央区には店舗がない。解体後は、中央区初の「イエローハット」の店舗建設が進みそう。北5条・手稲通沿いに西に1・5㎞先にはトヨタモビリティパーツ(本社・名古屋市区熱田区)の「ジェームス琴似店」(西区山の手6条1丁目17)、2・5㎞先に北日本オートバックス(同・札幌市豊平区)の「スーパーオートバックスSAPPORO」があり、「イエローハット」が進出すれば全国系のカー用品店が、北5条・手稲通に並ぶことになる。
 


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