食品スーパー、ダイイチ(本社・帯広市)の令和2年新年交礼会が、7日午後5時から帯広市の北海道ホテルで開催された。取引先関係者など435人が参加した。(写真は、挨拶をするダイイチ・鈴木達雄社長)

 冒頭、鈴木達雄社長が挨拶。鈴木社長は「昨年12月の売上高は帯広ブロック103%、旭川ブロック102%、札幌ブロック101%でトータルは102・2%だった。消費増税後の10月、11月は103・6%、105%だったので過去の消費増税時と違い駆け込み需要の反動はなかった。しかし、増税後の5%キャッシュレス還元は大きな問題」と指摘した。

 キャッシュレス5%還元に対抗するようにスーパーなどでポイント合戦が繰り広げられていることに、「ポイントは麻薬だ。使えば使うほど効かなくなる。5倍、10倍、12倍、15倍とポイントを増やして誘客しても、商いはいかに良い商品を提供するかが本来の競争。単純なポイント競争なら誰でもできる。商いには難しい道と楽な道があるが、最近の経営者は若くなって安易な方法ばかり考えている。ここに成長や進歩はない。創意工夫するから成長するのであって、商いに近道はない」と強調した。

 続けて、「5%キャッシュレス還元は6月で終わるが、その後には東京五輪がある。私は、5%還元と五輪後の日本経済に強く不安を感じる。相当厳しくなると思うが、対応を真剣に考えたところは踏ん張れる。当社は本業に特化して皆さま方と一致団結して頑張っていきたい。今年は変化に挑戦する。当社にもいろんなことがあるだろう」と最後に示唆的な言葉を加えて締めくくった。

(写真は、来賓として挨拶した三井物産の能登谷淳・理事北海道支社長)

 来賓挨拶に立ったのは、三井物産の能登谷淳・理事北海道支社長。能登谷氏は、「北海道に赴任して1年9ヵ月だが、北海道の生活は冬の厳しさがあっても暮らしやすい。人口減少、少子高齢化が早いペースで進んでいるので大変という話をよく耳にするが、私は住みやすさから移住者が増え、北海道の人口は減らないと思う。人口を維持するための大事なポイントは買い物する場所があること。ダイイチは、消費者目線で良い店舗を作り良い商品を提供しようと真摯に努力している。この結果が業績に出ている」と話した。続いて若園清専務が乾杯の挨拶を行い懇談に入った。
(ダイイチ・若園清専務の音頭で乾杯を交わした参加者=写真)



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