流通激戦の中、道内食品スーパー最大手のアークスが新札幌に進出するという話が業界を駆け巡った。新札幌から2㌔程度離れたひばりが丘には、アークスが運営する『ビッグハウス・イースト店』があるが、今回は新業態である『スーパーアークス』で進出すると言われていた。
結果的に、この進出話はなくなったようだが、胸を撫で下ろしているのは新札幌を拠点にしているホクノーだった。


ホクノーは、札幌市厚別区で5店舗を展開する食品スーパー。ホクノーを運営する野地家は、新札幌周辺の土地を多く持ち、戦前は軍用食料を供給する役割を担っていた。昭和40年代に入って、札幌市が新札幌を副都心として開発することになり多くの土地が市に買収され、野地家は食品スーパーを出店。

この時、様々な助言を行ったのが現在のセイコーマートの赤尾昭彦会長だった。赤尾氏は当時、卸の丸ヨ西尾にいたが、車で信号待ちをしていたところに追突したのが野地現会長。それが縁で赤尾氏と野地会長の交流が始まり、食品スーパー運営は赤尾氏の助言があればこそだったようだ。
とりわけ、もみじ台はホクノーの金城湯池ともいえる場所で、用途地域の指定からホクノー以外はスーパーが進出できない立地になっている。


いわば新札幌はホクノーの聖地という訳で、そのお膝元に巨艦アークスが進出するとなれば、ダメージは大きい。まして、アークスはホクノーとともに共同仕入れ会社のシー・ジー・シー(CGC)に加入している仲間同士だ。

昨年10月の社長を引き継いだ41歳の野地秀一社長は、「進出してくるのなら私にも考えがある」と意味深長な発言をしていた。
しかし、この進出話は立ち消えになったという。アークスが進出すると見られていた場所は、6月末に閉店するホームセンター『トステムビバ』の店舗だが、その土地を所有するオーナーが当初の土地賃貸から売却に傾いたため。土地を買って店舗を建設してもコストが合わないと見られているからだ。
結局、マンション業者への売却が具体化しそうでホクノーの聖地は偶然が重なって守られたようだ。
(写真はアークス進出が噂された新札幌のトステムビバ)

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