ススキノの魅力を知るための拠点になりそうなホテルが登場した。2022年1月28日に開業した「OMO3(おもすりー)札幌すすきの by 星野リゾート」(札幌市中央区南5条西6丁目14-1)。コンセプトは、『幸せな夜更かし』。ホテルに着いたらタッチ&ゴーで即、外歩きをしたくなる仕掛けが随所に散りばめられている。※動画はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください。

(写真は、「OMO3札幌すすきの by 星野リゾート」の外観)
(写真は、電飾看板が設置されたパブリックスペース)

「OMO」は、星野リゾート(本社・長野県北佐久郡軽井沢町)が全国で展開する都市観光ホテルのブランド。8施設を展開しており、「OMO3札幌すすきの」は全国9施設目、北海道では2018年に開業した「OMO7旭川」(旭川市)、2022年1月7日に開業した「OMO5小樽」(小樽市)に続く3施設目。「OMO」の数字はサービスの幅を表しており、「3」はカフェ・レストランはないが、ドリンクや軽食をセルフレジでキャッシュレス購入できる「OMO Food&Drink Station」を設置している。ここでは、星野リゾートのオリジナル商品など約100品目が用意されている。

(写真は、壁面に設置された「ご近所マップ」)
(写真は、「OMO Food&Drink Station」)

 1階のパブリックスペースには幅4・2m、高さ3・2mの電飾看板が設置され、架空の飲食店26店舗分をデザイン。空き店舗を示す電球のみという小粋な細工も施されている。ホテル従業員たちがOMOレンジャーとして実際に足を運び、ガイドブックには載っていない情報をキャッチして紹介する「ご近所マップ」も壁面に設置され、60店舗が掲載されている。また、夕食前にお酒を飲みながらおしゃべりを楽しむフランスの「アペロ」を模して、OMOレンジャーがジンギスカンやラーメンなどススキノの食のうんちくを発信する「すすきのアペロミーティング」も行われる。

 ススキノを知る真骨頂が、OMOレンジャーと巡る「はしご酒ツアー」と「はじめてのBAR体験」。「はしご酒ツアー」は札樽観光(本社・札幌市中央区)が運営する老舗料亭「杉ノ目」で地酒と海鮮の一品、昭和29年創業の炉端焼き「ウタリ」でホッケやイカの海鮮焼き、最後に再び「杉ノ目」でお椀に盛られた和のシメパフェで締めくくる。「はじめてのBAR体験」は、APRグループ(本社・札幌市中央区)の「THE NIKKA BAR」で6種類のウイスキー原酒をブレンド、自分好みのウイスキーをつくる体験ができる。いずれも別料金が必要。

(写真は、「すすきのはしご酒ツアー」で提供される和のシメパフェ)
(写真は、スーペリアツインの客室)

 部屋は、スーペリアツインルーム(定員2人、21㎡)、ダブルルーム(同、15㎡、シャワールームのみ)の2タイプ全226室。1泊5000円(2人1室利用時1人当たり、税込み、食事別)、地上13階建て。このホテルは、2018年1月29日に「the b 札幌すすきの」(イシン・ホテルズ・グループ=本社・東京都港区=が運営)としてオープンしたが、コロナ禍の中、20年5月31日で営業を終了。星野リゾートが継承して「OMO3札幌すすきの」に転換した。ホテルの信託受益権者(所有者)は、晋特定目的会社(東京都千代田区)。

 運営は、OMOレンジャーを務める従業員を含めて12人で行う。羽毛田実・OMO3札幌すすきの総支配人は、「ススキノエリア全体をリゾートとして捉え、街を楽しんでもらいたい。(まん延防止措置適用によって)2月の稼働状況は予定を下回るが、道内予約が8割を占めており、マイクロツーリズム(地元の人が近場で過ごす旅のスタイル)を強化して集客したい」と話している。


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