まるで美唄の観光地にいるような気分を味わえるスマートフォンアプリ「VR(バーチャルリアリティ)観光体験~北海道美唄市~」が美唄市から提供されている。昨年7月に美唄市が提供を始めたアプリの進化版でコンテンツを5ヵ所から15ヵ所に増やし動画コンテンツも追加。さらに4Kカメラ撮影によって鮮明な映像で美唄の疑似体験ができる。多言語対応でインバウンドの呼び込みにも効果を期待している。(下部にVR体験ができるコンテンツがあります。)
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(画像は、美唄市の歴史を伝える郷土史料館内部)

 スマホやタブレットを360度回転させると映像も同じように動き、まるでその場にいるような感覚を体験できるのがバーチャルリアリティ(VR)技術。そのVRを使った観光アプリが開発され、昨年7月から美唄市が提供して観光客誘致に繋げている。
  
 このアプリは、VRコンテンツ企画制作や3Dパノラマ制作のベンチャー企業、ダブルエムエンタテインメント(札幌市白石区)とタオソフトウェア(東京都)、キロル(札幌市)が協力して開発した。
 今年2月にタイで開催された旅行博「TITF2016」で美唄市はこのアプリを使って市の観光地を紹介、その効果もあって美唄市へのタイ人観光客はTITF以降延べ220人にも及んだ。
  
 アプリで紹介された観光地は、東明公園、宮島沼、ピパの湯ゆ~りん館、炭鉱メモリアル森林公園、美唄名物の焼き鳥という5つのコンテンツだったが、今回さらにスペースカリヨン展望台、東明駅(三菱鉱業美唄鉄道の駅舎として保存されている)、美唄の初詣の静止画のほか新たに動画コンテンツとして宮島沼のねぐら立ちや歌舞裸祭り、コメの収穫など15の観光地、地域産業などを紹介できるようにバージョンアップした。
 
 静止画、動画の撮影は4Kカメラを使い、より鮮明な映像を見られるようにしているが、Wi―Fi環境が整備されていないところも多いため、4K品質を保てるところまで容量を下げてダウンロード時間を短縮している。内容は、日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語の5ヵ国語に対応しており、タイ以外にもインバウンドの入り込みを期待する。
 
 このアプリを手掛けたダブルエムエンタテインメントの三田健太代表取締役は、「今後も新しい技術を使って地域振興に貢献していきたい」と話している。

【VRコンテンツ -美唄市郷土史料館-】



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