道銀・北陸銀の道内42店舗再エネ電力に、北陸電力子会社が白糠町に太陽光発電施設

金融

 ほくほくフィナンシャルグループの北海道銀行(本店・札幌市中央区)と北陸銀行(同・富山市)は2023年8月24日、北海道内の2行合わせて42店舗で使用する電力を、2024年春頃から再生可能エネルギーに置き換えると発表した。北陸電力ビズ・エナジーソリューション(同・同、略称北電BEST)が、白糠郡白糠町で建設する太陽光発電施設で発電する電力を、北海道電力(同・札幌市中央区)を通じて購入する。(写真は、契約調印を終えた道銀・兼間祐二頭取=右と北電・齋藤晋社長)

 同日、道銀本店で道銀の兼間祐二頭取と北電の齋藤晋社長が出席、リモートで北陸銀の中澤宏頭取と北電BESTの長高英社長が出席して、4社間のオフサイトPPAサービスの契約調印式を行った。オフサイトPPAは、発電事業者が、電力需要場所の敷地外に再生可能エネルギー発電施設を設置、小売電気事業者が電力系統を経由して、その施設で発電した電力を需要家に届ける電力契約。北電BESTは、白糠町の敷地2万2000㎡を賃借して今年9月から太陽光発電施設を建設、2024年春頃から運転を開始する。建設費は非公表、太陽光パネルはジンコソーラー社製を使用する。

 この発電施設は、「ほくほくソーラーパーク北海道白糠町」と名付けられ、出力は約2198kW、年間想定発電量は約2400MWh(一般家庭840世帯分)。全量を道内の道銀33店舗、北陸銀9店舗で使用、これによって2行が道内で使用する電力量の約25%が再生可能エネルギーとなり、年間約1300tのCO2初出力削減に繋がるという。契約期間は20年間。電気料金は現状の料金とほぼ同じ。固定価格で買い取るため電気料金低下時のメリットは受けないが、上昇の際はリスクヘッジされる。

 富山市では同様のスキームで北電BESTによる太陽光発電施設「ほくほくソーラーパーク富山県大沢野」の建設が進んでおり、間もなく稼働。北陸銀が北陸地区で使用する電力の25%が再生可能エネルギーに置き換えられる。ほくほくフィナンシャルグループは、2030年度までにCO2排出量をゼロにする目標を掲げており、「ほくほくソーラーパーク」の拡張などで目標達成に近づける。

 契約調印式で、道銀の兼間頭取は「GX(グリーントランスフォーメーション)推進の機運が高まっており、『チーム札幌・北海道』の一員として、北海道の脱炭素化に向けた取り組みを加速していきたい。また、今回の知見を生かして、道内取引先の脱炭素化に向けた取り組みの手伝いを行っていきたい」と話した。北電の齋藤社長は、「ほくほくフィナンシャルグループからカーボンニュートラルの実現に向けたニーズを伺い、さまざまな提案を経て本日契約できた。こうした取り組みを積み重ねて、ゼロカーボン北海道に貢献したい」と話した。

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