中国による日本産水産物輸入の全面停止により、大きな影響を受けている道産ホタテの消費拡大を図ろうと、道の鈴木直道知事とセコマ(本社・札幌市中央区)の佐々木威知執行役員が道庁内で試食会を行った。セコマが、2023年12月5日より道内のセイコーマートで販売を開始した「道産ほたてのカレー」を試食したもので、鈴木知事は、「カレーとホタテは合いますね」と、丸ごと入っているホタテを頬張っていた。(写真は、セコマの「道産ほたてのカレー」を試食する鈴木直道知事=右とセコマの佐々木威知執行役員)

 道庁は現在、中国輸入停止の影響を受けている生産者などを応援する取り組みとして、道内水産物の消費を促進する「食べて応援!北海道」キャンペーンを展開している。セコマは、道庁の要請を受け、道産ホタテを使ったカレーを開発、道内セイコーマートの店内調理(HOT CHEF)取り扱い店約800店で、「HOT CHEF道産ほたてのカレー」として販売を始めている。

 この日、道庁2階官民連携推進局内の官民交流サロンCONNECTで試食会が行われた。当初は、セコマの丸谷智保会長が出席する予定だったが、体調不良のため欠席、代わりに佐々木執行役員渉外部長が参加した。提供された「HOT CHEF道産ほたてのカレー」には、噴火湾産ホタテが3つ入っており、スパイシーなカレーとの相性が良い商品に仕上がっている。本体価格は580円(8%税込み626・4円)。

 試食した鈴木知事は、「道産水産物は、国内消費の拡大、ふるさと納税、給食などさまざまな取り組みで、何とか行き先を失った在庫の改善が図られつつある。このカレーもおいしくいただいて、ぜひ応援をいただければと思う」と話した。セコマでは、すでに商品化しているホタテ加工品に年間19tの道産ホタテを使用しており、今回のカレーや他の加工品を含めて年間50tの使用に広げる意向。「HOT CHEF道産ほたてのカレー」は、期間限定商品だが定番化を目指す。


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