江別市文京台地区にある食品スーパーが10月30日(土)に閉店する。オープンから40数年、店舗老朽化で運営継続が困難なほか、競合店舗の出店で採算が悪化したことによる。住宅街の手軽なスーパーが歴史を終える。(写真は、10月30日で閉店する「スーパーエースまるさん南町店」)

 このスーパーは、「スーパーエースまるさん南町店」(文京台南町22-24、店舗面積約80坪)。昭和50年代から始まった区画整理で生まれた文京台地区の台所を支えるスーパーとして、地域住民とともに40数年間の営業を続けてきた。スタート時は、「フレッシュまるさん」で当時のスーパーボランタリーチェーン、HGC(北海道グロサリーチェーン)に加盟。オーナーは、HGC会長を務める実力者だった。
 
 オーナーの高齢により、2004年に店舗をHGC加盟の旧スーパーエース松下(札幌市東区)が承継、店舗名を「スーパーエースまるさん南町店」に変更した。06年には、松下の経営悪化でHGCが直営化。そのHGCも12年に事業継続を断念、全国の地域スーパーボランタリーチェーン本部の全日本食品(本社・東京都足立区)がHGCを引き継ぎ、店舗を運営。さらに同社は16年に子会社スーパーエース(同・札幌市東区)を設立、「スーパーエースまるさん南町店」は今日まで続いてきた。

 しかし、店舗開設から40数年が経過、「建物の老朽化が激しく、営業を続けることが難しくなったことや、コンビニエンスストアや生鮮食品・グロサリー商品を揃えたドラッグストアの出店で競争が激しくなり採算が厳しくなった」(スーパーエース担当者)ことにより、10月30日19時30分での閉店を決めた。「この地区での新たな店舗の開設予定はない」(同)としている。

 スーパーエースは現在、「まるさん南町店」のほか札幌市内で「美香保店」(東区)、「30条店」(同)、「屯田店」(北区)、「北18条店」(同)、「月寒サンウェル店」(豊平区)の5店舗、石狩市で「花川店」、北広島市の大型ホームセンター「ジョイフルエーケー大曲店」内で「大曲店」の計8店舗を運営している。



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