リアルエコノミーの新春を飾るアークス(本社・札幌市中央区)の横山清社長へのインタビュー最終回は、令和2年の北海道のスーパーマーケット市場を占ってもらった。比喩的表現の中に、ある種の本質も含まれている。また、動画ではアークスグループの新年スローガンについて解説してもらった。※動画はこちらの画像↓をクリックしてご覧ください
(写真は、アークスグループの新年スローガンについて話す横山清社長)
「今年の北海道の食品スーパー市場はどうなるか。市場を舞台だとすると、そこで演ずる役者側の企業や団体は規模拡大など再編成して登場してくる。生活協同組合と株式会社がコラボレーションするほか、GMS(総合スーパー)とSM(スーパーマーケット=食品スーパー)が統合する。私は、GMSとSMは似て非なるものと思っていたが、それを敢えて統合するという経営トップの決断は恐るべきことだと思う」
「再編成して舞台に登場してくる役者たちが踊る演目は、例えば古典と新作がミックスした歌舞伎であったり、日本舞踊とダンスを混合させたような演目だったりするかもしれない。私たちの場合は、こうした舞台とは別の隣町の舞台で別の演目で踊っているような状況になるだろう。舞台で踊っている姿は互いには見えないけれど、音だけは届いてくるような情景が浮かぶ。審査員が一体誰なのかは分からないが、新しいシナリオによる演目と新しい役者が競い合う、まさしく濫觴(らんしょう)の時代の幕開きが令和2年の北海道の食品スーパー市場だろう。いろんなことが起きてくるに違いない。『こんなことが……』ということが起きてくると思う」
「どの業種もそうだが、小売業ではカネの流れが詰まったり組織的な隘路ができたりすると、すぐに窒息してしまう。現在の小売業は低価格やポイントの競争で喘息症状に近いものがあるのではないか。これが肺炎に結び付くかどうか。もちろんそうならない手だてを講じておかねばならない」(終わり)
インタビューの最後に、これも恒例になっているアークスグループの新年スローガンについて横山社長に解説をお願いした。
《人生百年時代 利他心を要とし 先端技術を培い 全体最適の社会 めざし協働する》ーー動画でその意味するところを体感してもらいたい。