イオン北海道(本社・札幌市白石区)とマックスバリュ北海道(同・同市中央区)が3月1日に経営統合、新生「イオン北海道」が誕生した。北海道で年間売上高3000億円を超える巨大単一流通企業の誕生で、イオングループでは九州地区などと同様、GMS(総合スーパー)とSM(食品スーパー)が一体化した運営体になる。(写真は、旧マックスバリュ北海道の本社に掲げられた「イオン北海道 北8条事務所」の銘板)

 3月1日発足に際して、新生「イオン北海道」は対外的なセレモニーなどを行わず静かなスタートを切った。経営統合の形式をとっているものの、イオン北海道がマックスバリュ北海道を吸収する形を取った。
 
 イオン北海道は、故大川祐一氏が71年に余市郡余市町で衣料百貨店の「ヤマダイ」を設立したのが源流。その後、ヤマダイを含む衣料系4社が合併して「ホクホー」が誕生、92年3月にニチイの地域子会社だった北海道ニチイとホクホーが合併して北海道ニチイが誕生。96年7月に親会社のニチイが社名をマイカルに変更したため、北海道ニチイもマイカル北海道に社名を変更したが、01年に親会社マイカルが経営破綻。
 マイカル北海道は、連鎖倒産必至と見られたが、大川氏の下で自主独立路線を固め、02年に社名をポスフールに変更した。イオンからの提携打診を拒否する姿勢を見せ続けたが、03年にイオンが出資比率を高めて資本業務提携、07年にはさらに出資比率が高まって過半数を握ることになり、社名もイオン北海道に変更、15年にはダイエーのGMSを承継するなどして現在に至っている。

 一方、マックスバリュ北海道は、1961年3月に小樽を拠点に海産物商社を展開していた出戸家が、北海道2番目のセルフサービスを取り入れたスーパーマーケット事業として「札幌フードセンター」を設立したのが源流。その後は、長崎屋と組んで衣料品店の展開をしたこともあったが解消。93年にジャスコ(現イオン)と資本業務提携、2000年は北海道ジャスコと合併、マックスバリュ北海道が誕生した。08年に住友石炭鉱業系のジョイと合併、15年にはダイエーのSM部門と十勝地盤のいちまるの店舗を承継して現在に至っている。
 
 こう見るとイオン北海道、マックスバリュ北海道も合併再編を繰り返しており、文字通り時代とともに変化する流通業を体現してきたと言える。そして今回、同じイオングループの2社が合併することによって北海道の新たな流通史が始まる。とりわけ注目されるのはGMSとSMを一体化した運営がスタートする点。ともすればGMSとSMは水と油とも言われ、相乗効果はあまり期待できないとされる。
 イオン北海道は「イオン」37店舗、「イオンスーパーセンター」3店舗、小型食品スーパーの「まいばすけっと」38店舗の合計78店舗を有し、マックスバリュ北海道は「マックスバリュ」62店舗、「ザ・ビッグ」18店舗、「札幌フードセンター」3店舗、「いちまる」1店舗の合計84店舗を有する。新生「イオン北海道」はGMS、スーパーセンター、食品スーパー、ディスカウントストア、小型食品スーパー、さらにネットスーパーまで流通に関する多業態をフルラインで162店舗を展開する企業になる。

 19年2月期の2社の売上高を単純合計すると3335億1300万円。コープさっぽろグループ(コープさっぽろと魚長)の3058億200万円、アークスグループ(ラルズ、東光ストア、福原、道北アークス、道南ラルズ、道東アークス)の3040億4100万円を抜いて4年連続トップの座を確保したが、今期からは単一企業としてトップの座を狙う。
 少子高齢化、人口減少、1人世帯の増加など流通を取り巻く環境は年々変化、3年で売り場は陳腐化すると言われている。流通競争を勝ち抜くためにはお客ファーストの地道な積み上げによる商品力強化が不可欠。新生「イオン北海道」はこれからの北海道流通史にどんな足跡を残していくか。



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