イオン北海道・青栁英樹社長インタビュー「マックスバリュ北海道との合併で地域活性化に貢献」

流通


 ーー今後の店舗活性化投資は、どの地域が中心になりますか。

 青栁 具体的にはまだ何とも言えませんが、「釧路店」では「スターバックスコーヒー」や「いきなり!ステーキ」、「カルディーコーヒーファーム」をテナントに導入して良い数字が出ています。専門店もそれに引っ張られて伸びていいます。そういう店舗ミックスをしながら、館全体の価値をどう変えていくかだと思います。

 ーーリニューアル効果は計画通りに表れているということですか。

 青栁 計画通りいかないと投資回収できませんからね。店舗の担当者に言っていることは、コンセプトをきちんと詰めたうえで何を目指すかを見定めること。お客さまの変化を見て、ありたい姿にどう持っていくかを決める。それが商品やサービスといった価値の差別化になります。そういうところをきちっと詰めていくことができつつあると思っています。

 ーーSC(ショッピングセンター)は、ボルダリング施設など体験機能やアミューズ機能を組み入れることが今後の方向性だと言われています。

 青栁 SCのテナントは、広域商圏から買い物客を集めるため人口減少はアパレルなどに影響します。本当に価値のあるSCしか生き残れなくなるでしょう。従来の構成では対応できないため、コト消費や体験型にシフトして構成を変えていかなければならないのは当然です。今の在り方を根本的に変えていかなければいけないという思いはありますが、そこへの手札を持っているかというと、まだまだ模索の状態です。

 ーー函館地区は、棒仁森屋の閉店が迫っていますが、イオン北海道としては函館地区の店舗展開をどう考えていますか。

 青栁 現在は、市内では「湯川店」だけですが、函館地区は場所的には魅力あるところなのでしっかりと考えていきたい。駅前については市の考え方もありますしイオン本体が連携しながら進めていますので、その内容が軸になると思います。函館圏に広げると、「上磯店」はスクラップ&ビルドを計画していますが、建て替え時期は未定です。

 ーースーパーセンターは3店舗展開していますが、将来ビジョンはいかがですか。

 青栁 スーパーセンターはイオン北海道のGMSと同じMDです。衣食住の売り上げ構成で言うと、スーパーセンターは極めて衣料品の構成が低い。これは全国的な傾向で、スーパーセンターは適正な面積をどうするかということを含めて考えていくべきだと思います。今のところスーパーセンターで現店舗の規模のものを作ることは考えていません。現状の3店舗で形を変えて有効活用していく方向です。

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