11月大雪に泣いた道内SM、既存店売上げに会社間格差

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 アークス(本社・札幌市中央区)、マックスバリュ北海道(同・同)、北雄ラッキー(同・同市手稲区)の道内上場食品スーパー(SM)3社の11月業績が出揃った。11月後半の大雪の影響で各社とも既存店ベースでは苦しんだものの、新店の売上げがオンされて全店ベースでは2社が盛り返した。IMG_9937(写真は、11月20日に移転新築オープンしたアークスグループ、道南ラルズのスーパーアークス七飯店)

 今年の11月は、暦の関係で土曜日が1日少なかったほか、昨年は3連休が2度あったが今年は文化の日を挟んだ3連休が飛び石になったこと、さらに月の後半の大雪の影響を受けたことによって各SMとも苦しんだ。
 
 アークスは、全店ベースで対前年同月比101・2%、既存店ベースでは同99・4%だった。既存店ベースで前年割れしたのは、6月の97・9%以来5ヵ月ぶり。
 客数は全店ベースが同100・5%、既存店ベースが同98・5%。天候不順の影響などもあって既存店ベースの客数減は消費増税前の駆け込み需要の反動減で97・9%だった今年3月に続く減少だった。客単価は全店ベースが同100・7%、既存店ベースが100・9%でほぼ横ばい。
 
 マックスバリュ北海道は、全店ベースが対前年同月比121・2%、既存店ベースが同103・3%。全店ベースの伸びは、9月のダイエー「グルメシティ」承継、10月の「いちまる」承継による売上げ増によるもの。
 既存店ベースの伸びはやや減速したが、10月と11月の2ヵ月レンジで前年と比較するとほぼ5%増で同社既存店の平均成長ペースを維持している。
 同社広報によると、「天候不順などが大きく影響したが、既存店の伸びは維持しており個人消費は回復傾向にあるのではないか」と分析している。
 
 北雄ラッキーは、全店ベースが同98・5%、既存店ベースは同98・6%になった。月の前半は好調に推移したものの後半1週間の大雪が響き、「特に北網圏の店舗売上げが大きく落ち込んだ」(広報)。衣料品、酒の落ち込みが顕著だったという。
 客数は全店ベースが同95・4%、客単価は同103・2%だった。客単価が前年を超えたのは商品の値上がりと買い上げ点数の増加によるもの。
 各SMとも11月の消費傾向を受けながら最繁忙期の12月商戦に入っている。

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