北海道の若手経営者を育てる官民協働の北海道経営未来塾(実行委員会が実施)の第6期の第4回講座が12月17日、札幌市中央区の札幌パークホテル1階テラスルームで開催された。講師のセコム(本社・東京都渋谷区)中山泰男会長(69)は、「未来への挑戦」をテーマに約90分間講演、塾生35人が聞き入った。(写真は、講演するセコム・中山泰男会長)

 最初に開会挨拶として北海道銀行の兼間祐二頭取が登壇。兼間氏は、「コロナでDX(デジタルトランスフォーメーション)が急速に進展している。経営者の中には、コロナを追い風に北海道から全国区に商圏を拡大しているところもある。コロナをチャンスと捉え、次にどう展開するかをしっかりと進めた会社が、勝ち組として残っていくのではないか。これからは、必要な情報を見極める高い判断能力が求められる。それは、自分一人だけではできない。周りに心を開ける人を持ち、常にアドバイスをしてもらうを環境が大事。そのためにもこの未来塾は最適だし、同塾は今、北海道にとって最も大事な活動の一つ」と述べた。

 続いて、中山氏の講演に移り、「コロナ禍でも、安心バイアスにとらわれていないか振り返る必要がある。物事の前提が壊れるかもしれない。備えがあって目標が実現できる。この一年、未曾有、想定外とよく耳にしたが、日常的な様々なリスクに備えるためには、一人ひとりが事前の一手をきちんと打つこと。そのことが、自分や自社のリスクの回避だけではなく、社会全体のスムーズな流れを維持していき、持続可能な未来に繋がる」と話した。
 
 さらに、「『思い×成長×繋がり』が未来を創っていく。『思い』とは、実現したい未来のことで、『思い』の限界ラインを広げることが大切。限界ラインぎりぎりに集中して挑むことが成長に結び付いていく。集中できる環境をつくるには、事前の備えをして活動、行動が止まらないようしておくこと。それを意識しながら、思い切って成長に変えていくこと必要。その上で、思いを共にする仲間を増やすこと。その繋がりの中で、それぞれが成長する。思いを求心力にして、それぞれが成長しながら力を結集すれば、未来を創っていくことができる」と語っていた。



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