札幌の今、解体ノート2025年版⑪西区琴似2条7丁目「メシアニカビル」

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 マチの新陳代謝は、建物の解体・新築が、大きな要素を占める。見慣れた建物が解体され、新しい建物が建設され、マチは生まれ変わっていく。札幌には今、中心部にも郊外にも、数多くの新陳代謝の姿がある。札幌の今を記録する『札幌の今、解体ノート』の2025年11回目は、西区琴似2条7丁目の「メシアニカビル」。(写真は、解体工事が始まっている「メシアニカビル」)

 琴似駅前通(琴似・栄町通)と北5条・手稲通の交差点北西角に建っていたのが「メシアニカビル」。1975年8月に竣工した地下1階、地上6階建て。このビルには、「売れない文庫フェア」などで一時期、本屋再生のリード役だった「くすみ書房」が入っていたこともあって、普通のビルでありながら、どこが人を惹きつけるような魅力があった。元々は、ひさし書籍販売が土地建物を所有していたが、差押や競売が繰り返され、最終的には、2024年11月に地場マンションデベロッパーのクリーンリバー(本社・札幌市西区)が、土地建物を取得した。

 解体工事は、2025年4月28日から始まっていたが、最近になって、建物全体が工事用シートで覆われ、いよいよ本格的な解体が始まる。解体工事の発注者はクリーンリバー、解体業者は三上工業(石狩市)。工事は、2025年12月30日までの予定。解体後にはクリーンリバーの分譲マンション「フィネス」シリーズの建設へ進みそうだ。琴似の一時代を彩っていた建物が、間もなく姿を消す。

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