総合スーパー(GMS)の 「イトーヨーカドー旭川店」(旭川市6条通14ー64)が閉店する見通しだ。閉店時期は、2021年5月とみられる。イトーヨーカ堂(本社・東京都千代田区)の展開するGMSは、札幌で建て替え中の店舗を除き8店舗。衣料部門を抱えるGMSは厳しい経営が続いており、「イトーヨーカドー旭川店」は、コロナ禍で逆風が強まる中で閉店を余儀なくされたようだ。(写真は、「イトーヨーカドー旭川店」)
道内のイトーヨーカドー店舗は、比較的新しい「屯田店」や「福住店」、「アリオ札幌店」を除いて開店から数十年が経過している。生活環境の変化や競合店の出店、専門量販店の台頭、さらに賑わいのスポットが移るなど集客に課題を抱えている店舗が多い。
イトーヨーカ堂は、帯広の食品スーパー、ダイイチと資本業務提携して道内の「イトーヨーカドー」一部店舗のテコ入れを行っているものの目立った効果は表れていない。そうした中で、13年9月16日に「新川店」(札幌市北区)、19年には1月20日に「釧路店」(釧路市)、9月29日に「恵庭店」(恵庭市)を閉店した。「新川店」は23年間、「釧路店」は37年間、「恵庭店」も37年間の営業をそれぞれ終えた。
「旭川店」は、1980年にオープン、今年で40年目。出店時には地域貢献の一環として「大成市民センター体育館」を店舗に併設した形でオープンさせている。
17年11月30日には、旭川市と地域活性化包括連携協定を締結している。「旭川店」1階に市のブースを設置、市政情報や地域コミュニティなど地域に密着した情報を発信しているほか、地下1階には市内の学生向けに学習スペースも設置。1階バス乗り場側にバス待ち合いスペースを設け、生涯学習フェアの開催、地元高校と連携した地産地消・地場産品開発といった地域活性化イベント、銀座通商店街と連携した中心市街地活性化イベントを行うことも盛り込まれていた。
こうした地域密着のGMS展開を進めてきたものの、駅に直結した大型商業施設「イオンモール旭川駅前」や食品スーパー、ドラッグストアの出店増が続き、売り上げ回復には結び付かなかったようだ。
※イトーヨーカドー釧路店閉店は2019年1月20日でした。訂正いたします。