北海道・士別市「OMEGAファーマーズ」の菜種など搾油工場稼働、道銀が6次化後押し

農業・水産業

 士別市の農業法人「合同会社OMEGAファーマーズ」が北海道銀行(本店・札幌市中央区)と組んで設置を進めてきた、菜種や亜麻、えごまの搾油・精製プラントが完成、29日から試験操業を開始した。搾油、精製されたこれらの植物油は脂肪酸やオメガ3、オメガ9などを含んでおり、健康食品向けなどに需要が伸びている。生産農家が最終製品に仕上げる6次化のモデルとして道銀は早期事業化を後押しする。(写真は、旧武徳小学校体育館に設置された菜種油の搾油・精製プラント)

 搾油・精製プラントは統合によって廃校になった武徳小学校(武徳町44線東7号)の体育館を利用して設置された。原料となる菜種などから夾雑物を取り除く選別工程や磨り潰して粗油にする工程、精製工程に分かれており、大手製油メーカーで採用されているノウハウを用いて完成させた。菜種油は連続プラントで、亜麻油、えごま油はバッチ式で生産する。

 原料となる菜種や亜麻、えごまは士別市や名寄市、浦臼町、美唄市、音威子府村などの農家が耕作放棄地を中心に作付けした250haの畑から仕入れる。種の重量は約400t、これを原料に年間で菜種油約95・8t、えごま油4・7t、亜麻油1・4tの合計約102tを生産する。

(写真は、菜種油のビン詰め工程)

 菜種油は、一般消費者向け270mg入りや業務用一斗缶などに詰めてドレッシングや天ぷら油向けに販売する。プラント設置の投資額は約1億円で年間の約2億円の販売を目標にしている。工場は24時間連続操業を行い、常時勤務するのは3人を予定、今後行政機関への許可申請などを経て8月頃から本格稼働に入る。

「合同会社OMEGAファーマーズ」は、地元の農家8戸(三好農場、大西農場、オレンジファームなど)が出資して2019年5月に設立され、道銀は同年7月に150万円を出資した。道銀は出資のほか融資も実行している。笹原晶博頭取は、「この施設が核になって農作物の付加価値向上に取り組む動きが広がっていけばと思う。ここで生産された菜種油などが士別のブランド品になることを期待したい」と話していた。
(写真は、旧武徳小学校体育館を利用した工場外観)
※2020年3月30日記事一部修正しました。

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