土門拳賞などを受賞した世界的なフォトジャーナリストの長倉洋海さん(66)が25日午後、長年にわたって支援を続けている「アフガニスタン山の学校 現地報告会」を札幌エルプラザで開いた。同学校の支援者など約60人が参加した。(写真は、参加者に語りかける長倉洋海さん)
長倉さんがかつて被写体として追いかけ、2001年に暗殺されたアフガン抵抗運動の指導者、マスード司令官。「教育が何より大事だ」という彼の遺言を胸に2004年2月に設立したのがNGO「アフガニスタン山の学校支援の会」。取材活動を通して出会ったパンシール渓谷ポーランデ地区の子どもたちの教育支援を目的に、同会では15年近くにわたって現地の学校で働く教職員の給与支援や教材・文具の提供などを続けている。
この日はスライドやビデオなどで現地の子どもたちの様子や支援の内容を長倉さんが紹介し、支援を継続していく意義と重要性を参加者に訴えた。
「日本とは比べものにならないくらい現地の暮らしは貧しく、国の政情も安定していません。しかし、ほんの少しの幸せ、喜びだけで子どもたちはこんな明るい笑顔を見せてくれます。支援している僕らも多くのことを学ばせてもらっている」と長倉さんは語っていた。
(写真は、熱心に耳を傾ける参加者)