「北方ジャーナル」2021年4月号が本日15日、店頭に並んだ。今月のトップは、いま全国から注目を浴びる旭川医科大学の続報だ。このひと月で旭川医大をめぐる状況は大きく変わった。その最たるものが身内からのレッドカード、現役教授らの署名運動による吉田晃敏学長(68)の辞職・解任要求だ。学外では同大元教授らが同様の活動を展開し、吉田学長のガバナンス不全と無関係ではないパワハラ訴訟も教員から起きている。確実に狭まりつつある“吉田包囲網”──。今回は吉田学長に退場を求める現役教授の声、そして同学長に延べ約7千万円の報酬を渡していた滝川市立病院への取材結果を中心にお届けする。(画像は、北方ジャーナル4月号の表紙)

 今月号では、拾得物をめぐる警察の不当捜査にもメスを入れる。コンビニでお金を拾い警察に届け出ようとしたら、泥棒にされた。「盗んだ」と自筆するまで帰さないと言われ、さらに指紋を採られ、顔写真を撮影された――。昨年11月下旬に札幌市で起きた出来事だ。善意を踏みにじられて犯罪者にされた男性は、3カ月が過ぎた今も真っ当な謝罪を受けることができていない。「夜も眠れないぐらい腹が立つ」という冤罪被害者は、近く地元警察を相手に国家賠償請求訴訟を起こす考えを固めている。

 いわゆる鶏卵汚職事件に関わる前衆議・吉川貴盛被告(70)の辞職に伴い4月13日告示・同25日投開票で行なわれることになった衆院北海道2区の補欠選挙の行方を追ったレポートにも注目。吉川氏が所属していた与党自民党は早々と選挙戦から撤退。一方の野党側も現時点で立憲民主党と共産党から2名が名乗りをあげており、野党共闘の行方は不透明。このほか、自民党“側”を自負する無所属の立候補予定者も複数現れるなど、早くも乱戦模様だ。注目の立候補予定者への取材から見えてくるものとは。

 このほか、予想を超える部数減に見舞われている北海道新聞の現状と課題を探った「地元大手メディアに異変あり」、研究延長が決まった幌延深地層研究センターで開始される「500m掘削計画」のリスク、道内で新設構想が目白押しになっている風力発電事業を環境と健康の観点から検証する「再生可能エネルギーを問い直す」もオススメ。本誌でしか読めない道内の事件、話題が詰まった北方ジャーナル4月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下方にある同誌のバナーをクリック。

※4月号主要コンテンツ
【報道】
■迷走する旭川医大─始まった学長解任への序章。狭まる“吉田包囲網”。7千万円を稼いだ「兼業」とは
■告発・拾得物めぐる不当捜査「お前が盗んだんだ」善意あだの冤罪被害、国賠提訴へ
■首相批判封殺の波紋〈15〉道警、飽くまで排除を正当化、札幌検審はまたも「相当」議決
■北海道新聞に異変あり─予想を超える部数減が直撃。記者の取材不祥事発覚と紙面の劣化にも危惧の声
■“核のゴミ”レポートPART18・原子力機構が幌延深地層研究センターで「500m掘削」計画
■“吉川鶏卵汚職”に伴う道2区補選の行方を追う―与党、早々に戦線離脱するも野党サイドも連携見えず迷走
■再生可能エネルギーを問い直す【1】道内で目白押しの風力発電新設構想。健康と環境への影響は

【ニュース】
■財さつから独立して「HO」などを手がけた大鹿寛氏の「お別れの会」
■名和前総長の解任処分取消訴訟で第一回口頭弁論。北大は争う構え
■看護師過労自殺訴訟で重要証拠、労基の聴取に当時の同僚が証言
■司法書士らが炊き出し・相談会、 路上生活の半数「ワクチン希望」
■北海道を世界一流のワイン産地に、北大が音頭を取り産官学で研究へ

【経済】
■道ファシリティマネジメント協会で建築家・隈研吾氏が特別講演「コロナ後に札幌は勝ち残れる地域」
■7空港完全民営化が始動「HAPがサッポロビール、北海道コカ・コーラと災害時連携協定」

【ウイルス対策最前線】
●包括的な感染症対策/紫外線でウイルスを減少「エアロシールド」
●緊急寄稿③──越智文雄氏「“卒コロナ”の新しい生活に向けて やるべきことは、まだある」

【医療】
●つしま医療福祉グループの対馬徳昭代表に日本医療大学の移転オープンを訊く
●北海道整形外科記念病院に見る変形性膝関節症の最新治療「安心・安全の人工膝関節置換術」

【長期連載】
●ルポ「ひきこもり」(67)──「札幌VO」の取り組み「若者たちと歩むフリースクール」
●戦争遺産をめぐる旅(68)──疎開児童が犠牲になった悲劇を伝える那覇市の「対馬丸記念館」



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