「北方ジャーナル」2019年8月号が本日15日、店頭に並んだ。今月号のトップは、来たる7月21日(日)に投開票を迎える第25回参院選特集。定数3の北海道選挙区では9人の新人が立候補。乱立の様相を呈する中で本誌は高橋はるみ氏(自民)、岩本剛人氏(自民)、原谷那美氏(国民)、勝部賢志氏(立憲)の注目4氏を徹底取材した。果たして「3枠」に入るのは誰か? 川崎での児童連続殺傷事件や東京練馬区の長男刺殺事件などを受け、7月号から特集しているひきこもり問題も注目だ。(画像は、北方ジャーナル8月号の表紙)

7月号では引きこもり問題について識者の意見を紹介したが、本8月号では当事者たちの生の声にスポットを当てる。6月上旬に札幌市内で開かれた「8050問題」の学習会で彼らが語ったひきこもり支援の課題、そして偏見の現実とはどのようなものなのか。

 そして見逃せないのが本誌が先駆けたスクープ、函館消防の手当不正受給問題の続報だ。幹部の陳謝で幕を開けた7月5日の函館市議会総務常任委員会では、複数の委員が不正の経緯を質し、さらなる疑惑を指摘した。長期間にわたった不祥事は、公の場でどう報告されたのか? さらには外国人労働者バブルともいえる昨今の状況に暴力団が目をつけている実態を追ったレポートもオススメ。昨年12月には道警が不正就労事件を摘発したが、暴力団が絡んだとされるこの事件で逮捕された建設会社の社長が自身の被害を訴えている。本人の弁明から見えてくる事件の構図と背景とは──。

 このほかさる6月、札幌刑務所を出所した男性が「危険人物」として24時間体制で警察に監視され続け、その様子がSNSやワイドショーなどで発信された事件の顛末、旧優生保護法の強制不妊手術被害者が国を訴えた問題でSTVの取材手法をめぐる“場外戦”を追ったレポートなどもオススメ。後者の問題では同局に抗議を寄せていた男性が、第三者機関BPOへの告発に踏み切った。指摘されるSTV記者の男性への過剰な介入は、あったのか、なかったのか。さらには近年、道内で相次ぐ書店の破綻をテーマにした「路地裏経済」、6月末に出揃った道内20信用金庫の2019年3月期決算を読み解くレポートにも注目だ。夏本番を前にしたビール特集、観光特集も役に立つ情報が満載となっている。

 北方ジャーナル8月号のお買い求めは、離島にいる方も都会に住んでいる方もお近くのセイコーマートへ。大手書店、アマゾンでも購入可能。北方ジャーナルへの問い合わせや注文などは、右側下方にある同誌のバナーをクリック。

※8月号コンテンツの一部
【報道】
■参院選を読み解く。「9人乱立」の道選挙区で「3枠」に入るのは誰だ。
■ルポ 「ひきこもり」(47)─学習会で注目浴びた「当事者の声」。社会の中で偏見の目を向けられる現実
■函館消防・不正手当問題〈3〉─確認せず決裁印、6年間。一昨年度に2百人超の不正
■奪われた刑余者の人権。罪、償ったのに…警察が出所男性を公然監視
■暴力団が関与した外国人不正就労事件に疑義。「組織犯罪」で逮捕された建設会社社長が訴える冤罪
■札幌・平岸 不動産店爆発事件(3)─「アパマン」爆発半年。被害回復、今なお道半ば
■優生思想の罪、法廷へ―STV取材に「心外」強制不妊被害者がBPO申し立て
■HIV偏見と闘う(2)─HIV内定取り消し訴訟、結審。事業所の偏見、尋問であらわに

【ニュース】
■引き続き産業用大麻の可能性を探り普及推進に向け「提言」を示す計画も
■ひきこもり学習会で池上正樹氏が川崎殺傷事件、支援の課題に言及
■泊原発再稼働反対で市民団体が「日本海沿岸キャラバン」を敢行
■消えゆく札幌のまちの営みを伝える郷愁あふれる企画展「まち文化商店街」」
■泊村の新人議員・滝本さんを招き「原発依存村」の課題を問う講演会

【経済】
■路地裏経済ウォッチ・道内でも相次ぐ書店の破綻、本屋生き残りの可能性はあるのか

【医療】
■札幌心臓血管クリニックが導入した僧帽弁の最新治療「マイトラクリップ」

【連載】
■〝農と食〟北の大地から(180)―料理人が創る農園レストラン─札幌市小別沢「アグリスケープ」の実践から
■戦争遺産をめぐる旅(50)─若き航空兵が辿った運命を伝える茨城県阿見町の予科練平和記念館
■砂澤 陣の新・アイヌの誤謬(3)─「アイヌ」は日本人である


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