Qちゃんファームと吉田さん300号 020 高い志と実践力のある教師を育てて行くことを目的にした北海道師範塾(吉田洋一塾頭=元道教育長)が、11月から教師養成講座「教師の道」第3期をスタートさせる。教員採用試験が始まる来年7月までひと月に2回のペースで講義や演習を行い、教員を目指す学生や臨時教員をサポートする。同講座の受講生の最終合格率は6割と高いのが特長。(写真は北海道師範塾の吉田洋一塾頭)
 
 北海道師範塾は、使命感や見識を持つ教師を輩出することを目的に道教育庁や教員のOB、学校長や現役教師などで組織された団体。年2回の集中講座のほかに教師を目指す人の養成講座を実施している。
 
 養成講座は11月から翌年の7月まで1ヵ月に2回、合計20日間に亘って教師に必要とされる服務、指導要領について学ぶとともに模擬授業や集団討議を通じてモチベーションを高めていくのが内容。
 
 これまでに養成講座は2期実施してきたが、いずれも道などの教員採用試験で高い合格率を示している。1期生は約30人のうち最終合格率は4割に達し全道平均合格率2割の倍。また、2期生は21人中、一次試験に8割の17人が突破、2次試験では12人が合格し最終合格率は6割になった。
 
 吉田塾頭は、高い合格率を残していることについて「当塾の教師養成講座は受験テクニックを教えるのではなく志が高く実践力のある教師になってもらうための人間力アップを主眼に置いている。こうしたことが受講生の“教師になりたい”という意欲を高め学習への熱意を醸成しているのではないか」と分析している。
 
 もっとも、受講生に対する吉田塾頭の最初の印象は「本当に教師になれるのか心配な人が多かった」というもの。それが講座を重ねるごとに成長、「講座が終了するころには見違えるほどの手ごたえをいつも感じる」と言う。
 
 3期目は11月9日が開講日で現在受講生を募集している。定員は40人、受講料は年間1万2000円。吉田塾頭は「本当に教師になりたいと思っている人たちと思いを共有しながら9ヵ月間の講座を実践していきたい」と語っている。
 教師養成講座の詳細は、北海道師範塾のホームページhttp://www.kyoshinomichi.jp/で。

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