北海道庁の特別職人事が知事選後の5月末に行われるが、教育長を務めている高橋教一氏が勇退する見通しだ。高橋氏は就任2年目。教育長の任期は4年で代々の教育長はほぼ4年間を全うしてきた。高橋氏は勇退後に道立近代美術館館長に就任する見通し。
道の特別職は副知事(3人)、教育長(1人)、公営企業管理者(1人)の5人。
副知事と公営企業管理者は知事が任命し、副知事は道議会の承認が必要で公営企業管理者は議会承認を必要としない。
教育長は形式上は道教育委員会が任命し議会承認を得る形になっており、他の特別職とは一線を画した扱い。
特別職の任期は原則4年だが、副知事や公営企業管理者は2年で交代するケースが多い。
しかし、教育長は任期4年を全うして勇退することが半ば慣例化していた。
歴代教育長を見ると南原一晴氏、鎌田昌市氏、相馬秋夫氏がいずれも4年間務めたほか、相馬氏の後に就任した吉田洋一氏は3年間務めている。
高橋氏は2年前に保健福祉部長から教育長に就任しており、高橋はるみ知事との折り合いも悪くはないと言われており、任期の半分で退任する理由ははっきりしない。
ただ昨年、北海道教職員組合(北教組)の小林千代美衆議への違法献金事件などがあって、対北教組の姿勢に教育庁が必ずしも一枚岩になっていないという見方も出ており、任期半ばの退任には対北教組問題が横たわっているという関係者の声もある。
高橋氏は退任後に道立近代美術館館長への就任が濃厚。現在は、元教育長の相馬氏が館長を務めている。
後任の教育長には、成田一憲総合政策部長や高橋幸雄保健福祉部長などの就任が取り沙汰されている。