札幌商工会議所(高向巖会頭)は、外国人観光客の接客向上に活用してもらおうと、「語学バッジ」の普及拡大を進めている。観光関連業界や行政機関など外国人観光客と接する機会の多い人たちに着けてもらい、ホスピタリティを充実させるとともに外国語の学習意欲を高めるきっかけにしてもらうのが狙い。札商では、2月5日から始まる第65回さっぽろ雪まつりなど多くの外国人観光客が訪れるイベントを通じて、札幌観光の底上げが図れればと期待している。

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 アジアを中心にして北海道、札幌への外国人観光客の入り込みが増加傾向にあるが、こうした外国人観光客へのホスピタリティ向上はリピーター需要の獲得や口コミによる魅力度アップに欠かせない。札幌を訪れる外国人観光客の悩みのひとつが、自国の言葉がどの程度通じるのかが分からない点。
 
 そこで、札商では「英語」、「中国語」、「韓国語」の3種類の語学バッジを製作、1個200円でホテルや百貨店、土産物店といった日常的に外国人観光客と接する機会が多い観光関連業界を中心に普及を進めている。
 
 上着の襟などに着けておくと、外国語が話せることがひと目で分かり外国人観光客とのコミュニケーションが取りやすくなるほか、語学バッジを着けることでホテル従業員たちの学習意欲が高まる効果も期待できる。このバッジを使用する基準は、各言語を用いて簡単な商品やメニューの説明、観光案内ができることで、語学資格の証明は不要。英検等の語学検定では概ね2級以上を目安にしている。
 
 札商では昨年9月下旬からこのバッジの販売を始めているが、これまでに1400個以上が頒布された。頒布は企業や団体単位で受け付けている。「バッジを着けることで外国人観光客へのホスピタリティが向上していき、さらなる観光客の呼び込みに繋がることを期待したい」(札商国際・観光部 国際交流・観光課)としている。
 
 申し込み・問い合わせは同課のEメールintl@sapporo-cci.or.jp)へ。
 
 

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